2004年08月21日

妊婦って大変なんです(その2)

(前日よりの続きです)
これは長男の時だけのことですが、私は妊娠の後半期、車に乗るのが怖くて仕方ありませんでした。
事故に遭うのが怖いとかいうことではなく、スピード感が怖かったのです。速く走れば走るほど怖い。ですので、他人が好意で「妊娠中で歩くの大変でしょ?車で家まで送ってあげる」と言ってくれても、必死に断っていたくらいでした。まだ歩いて疲れたほうがマシ、というくらい車に乗るのがイヤだったのです。
もちろんふだんは車はよく乗っていましたし、ジェットコースターもそんなに怖くないのです。酔うのさえなければ(私はブランコでも酔います)ジェットコースターのスピード感は全然平気でした。
この”怖い”感覚は出産したら全く嘘のように消えて、次男の時は同じ現象はありませんでした。妊娠中は自律神経が平常時と違う働きをしているそうなので、そのせいだったのではないかと思っています。
でもこのことはあまり周囲に理解してもらえず「妊娠中だから精神が不安定になっているだけでは」と思われていた気がします。(ちなみに、私はマタニティーブルーといわれるような、自分では制御しがたい精神のゆれ動きというのはほとんどなかったと思います。)
ここでまたひとつ言いたいのは、「妊婦の感覚は普通の人にははかりしれないものがある」ということです。
妊娠中は普通の感覚だと「理解しがたいこと」や「ワガママに思えること」を言うかもしれませんが、その時期だけだと思ってどうか聞いてやってほしいです。

よく妊娠中は眠くなると言います。でも私は長男の時は全然夜は眠れませんでした。
昼間だるくてついだらだらしてしまっていたので、そのせいもあったかもしれませんが、妙に目が冴えて眠れないのです。さらに寝ている時に突然足がつって激痛で目が覚めたりします。なんでかはっきりはわからないそうですが、妊娠中は足がつりやすいのです。
そして妊娠も後半期になってくると、今度はオナカが邪魔で寝る姿勢が辛いのです。仰向けになるとオナカが大静脈を圧迫して息苦しくなるし、もちろんうつぶせになることもできません。つまり横向きでしか寝られないのですが、ずっと横を向いているとこれまた疲れます。私は途中から耳が痛くなってしまい、横向きに寝るのも大変でした。
私たちはふだん何気なく寝返りして寝ていますが、それができないことの辛さというのは体験した人でないとわからないでしょう。ずっと同じ姿勢で寝なければならないというのは本当に疲れることなのです。
私が長男を出産してから、一番最初に思ったのは「これで仰向け(またはうつぶせ)で寝られる!」ということでした。私にはそのくらい切実な問題だったのです。出産後、うつぶせに寝っころがって本を読めるのは最高の幸せに思えました…。

そして次男の時はセオリー通り(?)やたら眠くなりました。長男に付き合って昼間動いていたからでしょうか、夜は長男と一緒にさっさと寝てしまい(というか眠くて起きていられなかった)、長男が起きるまで一緒に寝ていました。毎日12時間くらい寝ていたのではないでしょうか。でも全然寝すぎたという感覚はなく、これでちょうど良いくらいでした。
長男の時に寝る姿勢で苦労したので、次男の時は大枚をはたいていい枕を買いました。ロフテーの「快眠枕」というもので1万近くしたのですが、これが大当たり!この値段だけの価値はあったと思います。この枕のおかげで、今度は耳が痛くならず済みました。
あまりにこの枕が快適だったので他のものが使えなくなり、妊娠中は外泊時も持ち歩いていたほどです。今はこの枕でなくてもなんとか眠れますけどね。

つわりが終わるとしばらくの間、わりと快調な時期が続きました。
次男の時はよく動いていたせいか、多少疲れやすいこと以外はそんなにふだんと変わらず過ごしていました。ダンナと一緒にではありますが、夏の暑い盛りに庭にレンガの花壇を作ってしまったくらいですから、かなり元気だったわけです。この時期の妊婦は確かに「病気ではない」と言ってもいいかもしれません。(でもずっと苦しい人もいるので一概にはいえませんが。)
しかし臨月が近くなるとまた苦しさがやってきます。つわり時期とは違う、実際にオナカが重くなることによっての負担が出てきます。
オナカがあちこちを圧迫するために、前にかがんだりする姿勢はできません。疲れるので座りたくても、姿勢によっては座ったほうが苦しいときもあります。速く歩くとゼイゼイ息が切れるし、オナカが張ったりするのでゆっくりしか歩けません。
オナカの子は中で暴れてドカドカ蹴るし(結構痛いんですよ!)お風呂もあまり温まると苦しくて、長時間入っていられなかったりしました。

そうそう、妊婦はとても暑がりになります。もとから暑がりの私はさらに暑がりになり、長男の時の臨月近くはあまりの暑さにアイスノンの枕をして、さらに手に保冷材を握り締めて寝ていたくらいです。妊婦は体を冷やしてはいけないと言われるので、できるだけ保温に努めようとは思っていたのですが、とにかく暑くてなかなかそうもできませんでした。

それとこれは体のことではありませんが、妊娠中は今までの服が着られなくなります。
私は全然オナカが出ていない3か月頃から、圧迫感が気持ち悪くて普通の服や下着が着られませんでした。スウェットパンツのような、ゴムのウェストの服でさえ普通の服ではダメなんです。ただゆるいだけの服だと、ウェストの位置が違ってずり落ちてしまったり、当たる部分が気持ち悪かったり。
なので外出の時の服はもちろん、家で着る服も下着も、全部妊婦仕様のものでないとダメでした。私はその頃LLサイズだったのですが、マタニティウェアってLL以上のものがほとんどないのです!上着はマタニティは大きめですからLでもなんとかなりますが、パンツはそうもいきません。
(Sサイズの友人は、Sサイズのマタニティがないとこぼしていました。とにかく規格外のサイズの人は大変です)
わずか10か月のことですが、毎日着るもののことですから、ずっと我慢もできず…オークションで安く買ったり人に譲ってもらったりもしましたが、それでもかなりお金がかかってしまいました。
そして次男の時は長男の服があるから大丈夫、と思っていたのですがさにあらず。生まれる季節が正反対だったので(長男は夏、次男は冬)季節によるオナカの大きさが前と違ったため、前使っていたマタニティ服が微妙に合わないんです。そして長男妊娠時はあまり外出もしませんでしたが、次男の時は長男の遊びに付き合って毎日外に出るので、服の枚数もそれなりにいります。
さらに長男妊娠時はほとんどジャンパースカートだったのですが、長男はすごく暴れん坊なので私はほとんどスカートをはかなく(はけなく)なりました。で、結局パンツのマタニティウェアや足りない枚数分も買い足して、ふたりめの時もそれなりに出費してしまいました。
つわり中は食べられる物が限定されるので外食したりで食費も結構かかったし、毎月の検査の費用は健康保険が効かないから高いし、とにかく妊娠中はお金がかかることばかりでした。

その他にも妊娠中はやたらとトイレが近くなったり、体毛が濃くなったり、そばかすが増えたり、体重が増える割合以上に恐ろしいほど下半身に肉がついたり、妊娠線が出たり、へそがなくなったり…とまあとにかくふだん想像できないような体の変化が起きます。そしてどれも自分では制御することができないし、オナカの子供のためには我慢せざるを得ないのです。
妊娠中これといって問題が起きなかった私でさえこうなのですから、何かあった人はもっといろんな苦労をしていることでしょう。
かように妊婦というのは大変なものなのです。妊婦って一見幸せそうに見えますが、肉体的には全然幸せじゃないのです(笑)。
どうか妊婦未体験の皆様、妊婦をみかけたら優しくしてやってくださいまし。

え、出産は大変じゃないのかって?そりゃ、もちろん大変なんですけど…出産はたいてい1日か2日で終わりますからね。それに産んだ後は疲れたり肉体の状態がいろいろ変わっているとはいえ、体は自分だけのものになっていますから。
私は出産よりも、期間の長い妊娠のほうが苦労が多かったです。
posted by はなずきん at 21:10 | Comment(0) | 妊娠、出産、育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: