2004年08月20日

妊婦って大変なんです(その1)

私は今は妊婦ではないのですが、長男を妊娠した時、妊婦というのがなんと大変なものかとつくづく思いました。
しかもこれは、なった人でないとわからない(わかりづらい)苦労ばかりなのです。

私は妊婦としてはいたって健康、お腹の子にも何も問題もなく、つわりも決して重かったわけではありません。それでも妊娠中は大変なことだらけでした。生まれてからももちろん大変なのですが、妊娠中と違って自分の体が自分の思い通りになるだけまだマシです。
そして妊娠する前は、女性の私でさえもその苦労が全くわかっていなかったのです!

これというのも「妊娠は病気でないんだし…」という考えが世間に蔓延しているうえに、妊婦が「子供を産んだ人ならみんな苦労していることだし、こんなことを言うのはワガママではないのか?」とこの体験を発信しないからではないのか!?と思ったのです。でも妊娠中は本当に想像もできないようなことが多いんです。10か月くらい他人に甘えてもいいのではないでしょうか?
というわけで、ここで妊婦を経験していない人に訴えるべく、筆を取った次第です。


妊娠して起きるさまざまな体の変化はかなり個人差があります。そして、同じ人でもひとりめとふたりめでは全然違ったりします。
なので一般的にはこう、というのは言えないのですが、ここでは私の体験をもとに書かせていただきます。

妊娠してまず最初に訪れる難関…それは「つわり」。普通の人のつわりに対するイメージって、突然「うっ!」と口を押さえて洗面所に駆け込む女性。「まさかあなた…」と尋ねる周囲の人。せいぜいそんなものではないでしょうか。
#余談ですが、ごく正常な生理周期の女性なら、つわりが起きるまで妊娠に気づかないということはまずありません。普通はもう少し前に気づきます(笑)。

こんなシーンしか見ていないと、つわりって時々吐き気が起こって、すっぱいものが食べたくなるだけなんじゃ…と思ってしまいませんか?
いえいえとんでもない。つわり中はあらゆることが苦痛になるのです。

まずにおいにかなり敏感になります。私は特に香水、タバコのにおいがダメでした。どのくらい敏感かというと、電車で同じ車両の中に香水のきつい女性が乗ってくるだけでわかるほどです。タバコも屋外の10メートル先で吸われてもわかります。「さっきタバコを吸っていた」とか「いつもタバコを吸っている」なんて人も近寄るだけで気持ち悪くなります。
そして食物のにおいもいろんなものがダメになります。私はつわり中は肉、魚を食べる気がほとんど起きず、スーパーで魚売り場の前を通ることができませんでした。いや、スーパーに行くこと自体が苦痛だったと言っても良いでしょう。普通の人が全く意識していないような、商店街に漂う食べ物のにおいさえも拷問のようで、とにかく世の中があらゆるにおいに満ちていることに絶望的になるくらい、鋭敏な嗅覚の状態になっていたのでした。


そしてつわり中、食べられる食物の少ないこと。おいしいと感じるのは口当たりのいいヨーグルトとか、くだもの、果汁の類。
よく言う「すっぱいものが食べたくなる」というのはそんなに当てはまりませんでしたが、長男の時はオレンジジュースが飲みたくて仕方なく、ポンジュースをケースで買い込んでいたほどです。

あと好みが変わるということはあまりなかったのですが、昔は苦手だと感じていて今は食べられるようになっているもの(ピーマンなどにおいの強い野菜とか)については、つわり期間は全く食べることができませんでした。長男の時は大丈夫だったお米のご飯も、次男の時は食べる気がせず、ピザとかスパゲッティばかり食べていました。(妙にイタリアンな好みになっていたようです)

私はふだん好き嫌いは少ないほうで、多少好みでないものも出されたら食べますが、つわりの時期はこの「我慢」が全くできませんでした。食べたくない食物は調理をするのも、そしてその食物を想像するだけで気持ち悪いのです。頭に軽く食べ物を思い浮かべるだけで気持ち悪くなる、ということはふだんはまずないことなのですが…。

幸いうちのダンナは料理が得意なので、この時期は私はほとんど食事の買い物も料理もしませんでしたが、自分がつわりでもダンナ様のために料理を作らざるを得ない…という女性は多いのでしょうね。そこのダンナ様、つわりの時期に料理をさせるのはできるだけ避けてあげましょう!
そしてさらに、ある食べ物が食べたくなると、その食べ物を食べることができるまでそのことが頭から離れません。私はゴーヤーチャンプルーがすっごく食べたかったのですが、実際に食べることができるまでずっとそのことを考えていたくらいです。

そして朝はものすごくお腹がすいて目が覚めます。空腹だと気持ち悪くて寝ていられないのです。そのくせ何か食べようとするとたいした量が入らないのです。とにかくつわりの時期は、いろんな意味で食べ物に縛られ続けます。
こんな状態が、私は妊娠3か月頃から6か月頃まで続きました。


そしてやっとつわりがおさまった7か月を過ぎても、長男の時は9か月頃までずっと胃の調子が悪いままでした。つわりの時のように食べられる食物の内容にはそんなに制限がないのですが、少しずつしか胃に入らないのです。
しかも食欲はすごくあって、食べたくてしょうがないのに!です。
もともと食べるのが大好きな私にはかなりのストレスでした。おかげで、あんまり体重は増えずに済みましたけど…。


さらにつわりが苦しいのはにおいや食べ物のことだけではありません。
この時期は、なぜかものすごく疲れやすいのです。

3か月頃では全然お腹も出てないし、体重もほとんど増えてないから動くのには支障ないのでは?と思うかもしれませんが、さにあらず。いつもなら全然どうってことない、駅までの徒歩15分が苦しくてしょうがないのです。途中で休憩を入れながらでないと歩けません。
ちょっとした階段も途中で息が切れて、登っている途中で休まなければならない始末。
長男の時は電車の振動さえ気持ち悪くて、途中で降りてしまったことがあります。
家事もふだんの半分以下のペースでしか進みません。洗濯さえ辛くて、洗濯物を洗濯機に入れては寝て、干しては寝て、といったありさまでした。

それって気分的なものじゃないの?と思うかもしれませんが(次男の時は多少軽かったので、気持ちの持ちようも多少はあるかもしれませんが…)つわりがおさまると嘘のように元に戻るので(といってもふだんよりは少し疲れやすいですが)おそらく、つわりの時期は肉体的に無理ができないようになっているのだと思います。

つわりの時期というのはこんな状態なので、外出して電車に乗っている時などはとっても座りたいのですが、まだおなかも目立たないのでなかなか席を譲ってもらうこともできません。で、優先席に行ってみると、健康そうな若い人が堂々と寝ているわけです。とっても腹が立ちます。(ちなみに私は妊娠するまで、優先席に座ったことはありません!)

私もできるだけ混んだ時間帯には乗らないようにしたり、電車を1本待って座れるようにしたりしていましたが、どうしてもこの電車に乗らなければ、という時もあります。私は妊娠時に働いていなかったのであまり電車に乗る必要はありませんでしたが、妊娠しても働き続けている方にとっては毎日の通勤が苦痛でしょう。そういう時に優先席が空いていてくれれば…と切実に思いました。


ここで一言言いたい。健康な若い人は、どんなに混んでいても、そしてどんなにすいていても優先席には座るな、と。
というか、なんですいている時に優先席に座る人がいるのでしょう?優先席なんて全く気にしちゃいないぜ、という人が座っているのはもう論外で言ってもしょうがない気がしますが、優先席とはわかってるけど空いてるんだし、譲るべき人が前に来たら立てばいいのでは、と思っている人も間違っています。

優先席で座っている人の前に行って、譲ってくれと言える人がどれだけいると思いますか?
例え自分が妊婦であっても、この座っている人は健康そうに見えてももしかして具合が悪くて座っているのかもしれないし、どこか目に見えない病気があるのかもしれないし、譲って欲しいと言って嫌な顔をされるのもイヤだし…などと考えると、なかなか譲ってと口に出すことはできません。

他がすいている時は他に座ればいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、ペースメーカーを入れている人は「携帯の電源を切る」ことになっている優先席以外には怖くて座れないでしょう。
ですからたとえどんな状況であれ、とにかく自分が健康体であると思えるなら、多少疲れていても優先席には絶対座ってはいけません!世の中にはもっと苦しい思いをして電車に乗っている人がいるということをわかってください。今の状況を見るに、健康な人が座ったら罰金を取るくらいのことをしてもいいと思うんですけどねえ。そのくらいのことをしないと、わからない人が多いようですから。

(明日に続きます)
posted by はなずきん at 02:17 | Comment(0) | 妊娠、出産、育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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