2018年11月18日

母だけの剣道日誌(13)西村選手出演の「アスリートの魂」を見て(後編)西村選手を、応援したくなりました。

西村選手出演の「アスリートの魂」を見て(前編)「下がって勝つ剣道」からの脱却。 より続いています。


熊本地震の後の経験をきっかけに「前に出る剣道」に変えたいと思った西村選手。

今年の韓国での世界選手権では、個人戦の三回戦で、韓国選手と当たり、最初に面で一本を取ったものの…
それ以降は相手の勢いに押されて「下がってしまい」、二本小手を取られて逆転負けしてしまいます。

西村選手はこの敗退にひどくショックを受け「剣道をやめたいくらい悔しかった」と。
応援に来た後輩や家族の前で、「負けてごめん」と、涙を見せていました。
試合に負けて泣くなどという事は、これが初めてだったそうです。

西村選手はその後、自分のその試合の録画を見て分析します。
「相手にびびって下がってしまっていた」
「自分の弱さと向き合えていなかった。一本取った後で守りたくなる自分が出た」


それから西村選手は、自分の戦法をどうしていけばいいのか研究をして。
足を細かく運ぶようにすれば「下がらなくて」勝てるのではないかということに気づき、その後は、必死にその練習を積んでいきました。


しかし、全日本選手権の直前になり「二連覇へのプレッシャー」が心に重くのしかかり、稽古に気持ちが入らなくなってしまいます。
そこで、地元の大分に戻り、中学時代の恩師に悩みを相談したところ…
「おまえは自分らしさを取り戻さないといけない。
世界選手権の時の剣道は、お前の剣道やなかった。何か重いものをしながら(試合をしていた)。
買っても負けてもいいやん。思い切りやれ

それを聞いた西村選手は
「来週の試合が全てじゃなくて、この先の自分の剣道人生として、そういう剣道をやっていくという気持ちの持ちようでもいいのかな」
と吹っ切れたのでした。


そうして挑んだ、今年の全日本剣道選手権。

一回戦、二回戦は「前に出る」戦法で勝ち進みましたが…
三回戦は相手の勢いに押され、「引き面」でやっと一本を取りました。

「下がらない剣道」に流れを戻したいという思いで挑んだ四回戦。
間合いを詰めてくる相手に攻めあぐね、延長戦になりましたが…
今度は、自分から相手の間合いに入って「小手」を打ち、一本を取り勝利します。


そして次は準決勝、安藤翔選手との対戦。
(安藤翔選手は、世界剣道の個人戦で優勝しています)

二連覇を目前にして、さすがに緊張を隠せない西村選手。

そんな時に、相談をした恩師から、LINEで
「引くなよ、小手から面!」
と言うメッセージをもらい、気持ちが入ります。


全日本選手権での、安藤翔選手との準決勝戦は…
ご覧になった方はきっと記憶していらっしゃるでしょう。
開始直後、いきなり「相面」となったのです。

これはどちらの一本にもならなかったのですが…。
(二人とも全く同時に技が入ると、一本とならないのです)
準決勝にふさわしい、双方とも闘志を漲らせた展開に、会場が湧きます。

そして…試合開始から1分半後、西村は面を打とうとした安藤選手に、見事な「出ばな小手」を決めます。

スローで見てみると、西村選手が「攻めた」のに反応して、安藤選手は「打ちに行ってしまった」ように見えました。
(※これは私の分析です!)

1本取った後も、西村選手は攻めの姿勢を崩しません。
ふたたび「出ばな小手」を決め、準決勝を制しました!


そして…決勝戦は、昨年も決勝の相手だった…ベテラン内村選手との対戦でした。

この決勝戦でも、西村選手は常に積極的に攻めていき、開始後39秒で小手を決めました。
この時は、内村選手の目前に竹刀を突きだし…それで手元を上げてしまった内村選手の小手を狙ったようでした。
(※これも私の分析です)

この時は「何も考えずに無心だった」と西村選手は振り返っています。

そして、一本の後、試合を再開してすぐに…
西村選手は、内村選手が仕掛けてくるより前に、電光石火の小手を打ったのです!
これが「優勝を決めた一本」となりました。


私はこの番組を見て、あらためて今年の全日本選手権の西村選手の剣道を「分析」したのですが…
「なるほど、確かに今年は”下がらない剣道”になっていたんだ」
と思いました。

昨年、私が分析をした時は、西村選手はフェイントを多用したり、相手が打ってくるのを下がってさばいてから打つ、という戦法がかなり多かったのですが、今年はそういうことをほとんどせず、前へ前へと攻めていたようです。

そういえば、昨年はほとんど「小手」で勝ち上がっていたのですが、今年は「面」がわりと多かったのはそういう理由だったのか…と、番組を見てからガッテンしました。

そのことを知る前から「昨年よりも強くなってるかも」とは感じていたのですが、それは「下がらない剣道」になったからだったのですね。


二連覇を達成した後に、西村選手はこう語りました。

「今回、下がらないことを意識してやってきて結果が出ました。
でも、まだ下がってしまう部分もあるし、まだまだ上を目指さなきゃいけないのかなと思いますね。
二連覇しましたけれどここで満足したらダメなのかなと思うし、もっともっと前に行く剣道で、もっともっと向上心を持たないとダメだと思うんで。
剣道だけでなく、人としても大きくなっていくことが大事なのかなと思います


昨年の西村選手は「強いけど、なんかちょっとズルい剣道」と感じていた私ですが…
この番組で、西村選手の「変化」を感じました。


前編で紹介した「グッとスポーツ」を見た時には、西村選手が「武士道が好き」と言っていたことに違和感がありましたが…

”アスリートの魂”を見て
「今の西村選手の剣道には、武士道がある」
と思いました。


これからは、まっすぐに剣道と向き合っている西村選手を、応援していきたいです!


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posted by はなずきん at 19:58 | Comment(0) | 母だけの剣道1(三段に向かって) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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