2015年05月17日

少年剣道に入会する前に(2)見学前の心得編(見学時の着目点) 2015改訂版

少年剣道に入会する前に(1)見学前の心得編(前編) 2015改訂版より続いています。


前編では、剣道団体にはどういう種類があるのかを説明しました。
後編では、実際に会のどういうところを見ればいいのか、注意すべき個々の項目について詳しく書きたいと思います。


【稽古の回数】

週1回程度のところから、週4日以上もあるようなところまであり、参加が強制的なのか、比較的自由に参加できるのかというのもあります。自由に参加できるところは融通は効きますが、その分指導者のサポートが薄い可能性があります。

ある程度の上達を望むのであれば、最低でも週2日くらいは稽古に参加したいところです。
剣道を強くさせたい、地域でトップレベル程度の剣道がしたいという場合は最低でも週3〜4日は必要でしょう。

初心者が週1回のみの稽古だと、上達が遅くて周りについていけない事もあるので、できるだけ最初からしっかり参加するつもりで入会したほうがいいでしょう。

裏を返すと、週1回しか稽古が行われていない会、というのは、上達する事をあまり重視していないという場合が多いと思います。もしくは、他の会とかけもちしている方が補助的に参加することを前提としているのかもしれません。

入会してどのくらいで試合に出られるようになるか…というのも、会によりさまざまです。
早くて半年くらいのところもあれば、1〜2年かけて基礎をしっかりやるところもあります。
一般的には、基礎をしっかり学ばせる所のほうが実力が高い傾向にあります。

また強い子でないとなかなか試合に出られない会もあれば、全員が参加できるような試合を重視している会もあります。
保護者も指導者も、試合に出る、出られる事だけを重視するのもあまり感心しませんが、ある程度試合に出られるほうが上達につながるのは確かです。

大会等で上位の成績を収めているような会だと、強い子への指導が中心になって、弱い子へのフォローがあまりされていない事もあります。
自分の子にあまり実力がなさそうな場合は(汗)強い子以外へのサポートもしっかりしてくれる会を選ぶほうがいいでしょう。
ただ、強い子と一緒に稽古していると「技を見る目」ができて、弱い子でもそれなりに実力が底上げされるという事もありますので、ある程度は実績のある会を選んだほうがいいでしょう。



【保護者の見学、負担等】

先生や会の方針によって、保護者の見学が強制でしかもその間雑談をしてはいけないという所もあります。
あるいは見学中に保護者は子供そっちのけでおしゃべりに夢中のところもあります。
低学年は見学必須で高学年は見学なしでいいところもあります。

見学する保護者が全然いない閑散としたところもありますし、見学禁止のところもあります。親が厳しい稽古を見るのに耐えられないということがあるからだそうです。

また見学の際、未就学児を連れてきていい所もあれば、迷惑そうな顔をされるところもあります。下のお子さんがいる場合は連れてきていいのかどうかも確認しましょう。

お当番(会場の準備、お茶出し、生徒の世話などをする)がないところ、あるところの中でも頻繁なところとそうでもないところがあり、当番の内容も簡単なものから、かなり時間を取られるものまでさまざまです。

また、上達して試合に出るようになると、土日等に試合や出稽古(他の道場で稽古する)も増えてきますが、親がついていかなければならなかったり、車を出さなければならない事も多いようです。
道場によりその頻度はさまざまですので、その点も確認しておきましょう。
親がどの程度、剣道に時間を割けるのか、よく考えておきましょう。

また保護者や生徒の親睦会や合宿などが比較的多い会、ほとんどない会などいろいろです。
一般論としては、指導に熱心な会のほうが親睦会なども多いようです。会として結束ができるので、ある程度あったほうがいいものと私は考えていますが、参加費用等もかかるものであり、どの程度そういった会が行われるのか、参加は強制なのか等の確認をしておいたほうがいいでしょう。


【かかる費用】

年会費が1〜2万のところもあれば、月に5000円〜7000円くらいのところまでさまざまです。

それ以外にも稽古着代、防具代、試合参加費用、連盟への登録料、遠征費等、いろんな費用がかかってきますが、防具や稽古着は貸してくれるところもあるます。
その団体により費用のかかり方はずいぶん違いますので、その点もよく確認しておいたほうがいいです。

稽古着や防具の値段については、以下の記事に詳しく書いています。
少年剣道に入会する前に(3)揃える道具(初心者編)
少年剣道に入会する前に(4)揃える道具(防具編)


【雰囲気、礼儀の指導など】

入会前に親子で何度か道場に行き、道場の雰囲気・指導者の人柄・生徒の稽古中やそれ以外の時の様子を見る、また父兄と話すなどして雰囲気を確認しましょう。
体験入会を行っている会もありますので、ある場合はぜひ参加してみましょう。
道場を訪ねるときには、指導者(もしくは事務の窓口)に見学させてほしい旨を伝え伺うといいでしょう。

身内、知り合いに剣道の経験者がいれば同行してもらえるとなお良いと思います。
稽古の内容、厳しさの度合いも道場によってピンからキリまでありますが、未経験者にはわからない事も多いです。

礼儀については、非常に厳しいところから、ややだらけた雰囲気のところまでいろいろあります。
礼儀を重視したい場合は、生徒たちが先生だけでなくきちんと父兄にも挨拶しているか、などを見てみるといいと思います。


【指導者について】

道場を決めるうえで一番重要なのは、指導者の人格の見極めです。
これは私が一番痛感していることです。
見極めるのは非常に難しいことですが、何度か道場に見学に通えばある程度は見えてきます。
段位が高いからといって、教えるのが上手いわけではないのは確かです。

中には「大人の稽古のついでに」教えているような「片手間指導者」もいますし、いっぽうで子供の成長を第一に考え、熱心に指導してくれる指導者もいます。
剣道をスポーツとしてとらえて、礼儀等はあまり重視せず教えている人もいます。
逆に稽古が厳しすぎて、初心者の子供がついてこれないような指導をする方もいます。
指導者により方針は本当にさまざまです。

また、大人と子供を教えるのでは全く違うスキルが必要です。
「子供が好き」な先生でなければ、ただ「教えるだけ」になってしまいがちで、子供もその雰囲気は感じ取ってしまいます。
子供を成長させよう、やる気になって稽古をしてもらおう、という気持ちで工夫をしている先生のいる道場のほうが、子供も楽しく感じて上達につながるでしょう。
もちろん、ただ楽しいだけでは身につかない事もありますし、スポーツではなく武道ですから、ある程度の厳しさを持っている事も必要だと思います。

武道の道場ですから、稽古以外でも「先生の言うことには従わなければならない」部分も会により強かったりしますが、会によっては指導者が「裸の王様」になっていて、ひとりよがりな会の運営がされている所もあります。
また保護者でも「お局様」的な方がいて、その方が仕切っていて他の保護者は逆らえない…などという場合もあります。

そんな会ばかりではありませんが、剣道系の掲示板などではひどい所もあると見聞きします。
入会前に、よくよく会の保護者に話を聞いたり、周囲の噂などを収集しておくといいと思います。



【剣道を始める時期、続ける期間など】

芸事の世界では「三年早く始めるよりも、三年かけてよき師を探せ」というそうです。
また剣道の世界は案外狭く、師弟関係のつながり等、上下関係等があり、道場を移るにもなかなか難しいこともあります。
特に地方ではその傾向が強いようです。
慌てて始めさせるよりも、じっくりと自分の子と親の方針に合う会を探されることをおすすめします。

また少年剣道の場合は、4月始まりでスケジュールを組んでいるところが多いです。
剣道は最初に覚えることがかなり多いため、途中から入ると追いつくのもなかなか大変ですし、指導の方を専任でひとりつけていただかなければならなかったり等、会の運営に迷惑がかかる場合もあります。
できれば会の指導スケジュールに合わせて入れるように、事前に探しておくほうがよいかと思います。

とはいえ、できれば小学校低学年〜中学年くらいで始めるほうが身が軽く、基礎がしっかりつけやすいです。
鍛錬に時間のかかる「武道」ですので、最低でも2〜3年は続けないと「剣道を学んだ」という成果が薄いかと思います。受験などで初心者のうちに稽古が中断されてしまうのもあまり好ましくないので、入会時期はよく考えましょう。


剣道の級、段などですが、1級以上と段については年齢制限があり、どんなに上手くても1級は小学6年以上(地域により差があります)、初段は13歳にならないと取ることができません。初段を取った後も、決まった期間を経過しないと次の段を取ることができません。
地域の剣道連盟では年に2回程度審査があり、子供のレベルに応じた級の受審を会からすすめられると思います。
受審の際は、数千円程度の受審料が必要となります。

一般論としては、剣道を続ける場合には、初段までは取っておいたほうがいいかと思います。
つまり、中学一年までは続けて初段を取ったほうが望ましいです。初段以上であれば内申等にも書けます。
うちの息子は3年から剣道を始めて、小学6年の頃からは剣道をやめたいとずっと言っていましたが、せっかく6年までやったのだから初段までは取ったほうが…と言ったら、本人もそこまでは続けたいということになりました。

やはり「級」と「段」では、持っている意味が違うのです。
私は全くの初心者から始めて3年で初段を取りましたが(大人としてはゆっくりめです)、それでやっと人に「剣道をやっている」と胸を張って言えるようになった気がしました。
大人になって再開することがあれば、最低でも初段を持っていたほうがその後の昇段も楽になります。
子供の頃は段を取るかどうかなどさして気にしていないかもしれませんが、大人になってみるとその意味がわかります。
剣道を学んだということをこれからの自信につなげたい…というのであれば、ぜひ初段を取るまでは続けて欲しいところです。


また入会前の見学の際ですが、全くの初心者の場合でも、防具をつけて練習する稽古も見学しておいたほうがいいかと思います。初心者と上級者の指導を同じ場所で分けてやっている事もあれば、時間帯が違う場合もありますので確認しておきましょう。

会によっては上級者になるとかなり厳しい稽古をすることもあり、子供がついていけない場合や、また親のほうが見ているのに耐えられないということもあるようです。
また親が子供に何かの区切り(初段を取るなど)までは続けさせるという強い決意も必要です。

私が情報をつのった掲示板では、剣道の指導者をしている方から「子供に負けて、中途半端な時期に退会した子供の多くが以降、何をしても長続きしないことを目の当たりにしてきている」とご意見をいただきました。
始める前に子供の意思を確認し、最低でもどこまでは続けさせる、というような約束をしたうえで入会させると良いかと思います。



【私の経験】

ブログを最初から読んでいただいている方はご存じかと思いますが、私自身は最初の教室では見学に行くのが苦痛で仕方なく(ほぼ強制でした)、子供が行きたいと言っているから仕方なくサポートしていたという感じでした。
今思えば、先生や会の方針がしっかりしていない事、保護者がサポートする部分が多すぎる(会の運営ではなく、稽古そのものにまで保護者のフォローが必要でした)など、私としては納得いかない部分が多かったのです。

会によりいろいろ違いがあるのはもちろんなのですが、それにしても身に着くことが少なすぎるというか…
でも、私も子供も最初の経験だったので、その教室がどういうレベルなのかわかっていなかったのです。

しかし次の道場ではしっかりと基礎を教えてくれて、礼儀を重視する先生なので、進んでサポートしたい、稽古の見学も楽しいものでした。
そんな状況だったので、私も剣道をやってみたくなり、私自身も剣道を始めたのは良かったのですが…

警察では親が習うのはイレギュラーであまり教えてもらえない事から、親子で一緒にできる会がいいと思ったこと。
また、子供にとっても最初の基本コースは良かったのですが、防具コースの指導は息子にあまり合っていませんでいた。
また道場内の保護者や生徒の一部で人間関係がよくなかったなどの理由で、4月から息子と私は道場を変わっています。警察をやめ、地域の剣友会にしました。
母と子の剣道日誌(39)新しい剣友会、楽しいです。

前の会については当初はとても素晴らしい先生だ!と思っていましたが、いろいろ知るにつれ、あまりうちの子供のためにはならないのでは…と思うところもややあったのです。

現在の道場は和気あいあいとした雰囲気で、その分少し礼儀はゆるいのですが、あまり根性のない次男にはちょうどいい感じです。(でも、前の道場の経験はかなり役に立ってはいます)
あまり道場をコロコロと変わるのは良くはありませんが、やはり子供が行く気になれるところのほうがいいとは思っています。




以上、ざっとですが「入会前の心得」について書きました。
次回以降、もう少し詳しく個々の費用、用意するもの、活動内容等について書きたいと思います。

なお、このブログを読んで内容や用語等の疑問等あれば、遠慮なくご質問ください。
「全くわからない方」の観点からの質問こそ、他のみなさんの役に立つ内容かと思いますので。

この記事の続きはこちら↓です。
少年剣道に入会する前に(3)揃える道具(初心者編)

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posted by はなずきん at 16:31 | Comment(0) | 剣道お役立ち情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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