2017年01月26日

母と子の剣道日誌(148)中学男子に、指名してもらえた!?

前にも何度か名前が出てきている、次男と同学年(中1)のRS君。
小学校6年の時はリーダーを務めていました。

小学校3年から剣道を始めたそうですが、幼稚園の頃から始めた同学年の子を追い越すくらい稽古して、市大会でも入賞経験が何度もあります。
「稽古中毒」SZさんの息子さんでもあり、とてもがんばりやで、稽古の時も全力でかかってきます。
負けず嫌いで、いつももっと強くなりたい、と思っているようです。

中学に入ると、小学生の剣道とは大きくレベルが変わります。
今年はまだRS君は中学1年生で、小柄なほうでもあり、市大会では、体格にも大きく差がある2〜3年生に全然勝てなかったのが悔しかったようです。


私が当会に入会した時、RS君は小学校6年生で、ちょっとシャイな感じの子でした。

その頃は、…というか、ごく最近まで、明らかにRS君のほうが私よりも剣道は上手でした。
入会当初は、初心者に毛が生えた程度の私がRS君の元立ちになった時には「え〜、この人が元立ちなの〜?」というような、残念な表情をしていた気がします。
思春期に差し掛かるデリケートな年頃でもあり、当時は次男ともあまり話が合わなくて、私はどう話しかけていいのやら…という感じでした。

私のほうも、こんな下手で元立ちなんて、RS君には申し訳ないと思っていましたが…
私が全力でかかってやっと互角よりちょっと下…くらいの感じだったので、いつも必死で相手をしていました。


しかし、昨年は皆勤賞に近かったRS君と、ほぼ同じくらい稽古に出ていた私。
リーダーであったRS君とは何かと接する事も多く、長男とRS君もだんだん仲良くなったこともあり、最近は私もRS君とわりと軽く話ができるようになってきました。


当市は、剣道部のある中学はたったの2校しかありません。
RS君の学区内の中学には剣道部がなく、陸上部に入ったのですが、水曜日は部活の後にちゃんと稽古に顔を出します。
RS君のお母さんに聞いたら、部活で10キロ走った、というような日でも出てきているんだとか!(RS君は長距離の選手だそうです。)
中学に入ってからも、試合や試験の時以外はほぼ稽古に出てきているのではないでしょうか。


強くなりたくて、稽古がしたくてしょうがないRS君。
しかし、当会の子供の時間は、どちらかというと小学生が主体なのです。
人数も圧倒的に小学生のほうが多く、中学生は多い時でも1年生が3人しかいません。

日曜日は大人が多いのでいいのですが、水曜日は先生も少ないし、先生以外の大人は私しかいないこともよくあります。
中学生は3人とも学校が違うので、時期が微妙にずれて試験やら行事やらがあって、3人とも揃う事はそんなに多くはないのです。


最近、先生方は家庭やお仕事のほうがお忙しく、小学生の人数に比べて大人の数が少ないので、中学生まで元立ちに立たされることが良くあります。
元立ちをやることで学びはありますが、なかなか自分自身の稽古にはなりません。
稽古をしたくてしょうがないRS君は、それがとても不満のようでした。


それを親御さんから伝え聞いた先生は、中学生と大人だけで回り稽古する時間なども取るようにしてくれましたが、それでもごく短い時間です。
「そんなに稽古したいなら、大人稽古の時間にも出てやったら?」と父母たちは言っていたのですが、当初はRS君も気がひけていて、「いや、そこまではちょっと…」という感じだったようです。

日曜日の大人稽古は当会の大人ばかりなのでまだしも、水曜日の自由稽古は出稽古の方も多く、しかも市内でもトップレベルの方がぞろぞろいたりします。
私も、最初に水曜日の大人稽古に出る時は「こんな下手な私が出てもいいのかな?」と躊躇していたものです。三段の「ママ先生」IZさんですら、他の会の男性と稽古するのは躊躇していたくらいですからね。
まあ、まだ中1のRS君が尻込みするのも仕方ないかなと。

しかし「稽古中毒」SZさんに「フライドチキンをおごってやるから、大人稽古の時間に出ろ」と言われて、その条件を飲んだらしいのです(笑)。
まあ、もともと出たいと思っていたのに、踏ん切りがつかなかっただけなのでしょうけれども。


先日の日曜日の稽古から大人稽古に参加したRS君。
大人担当のN先生の稽古は、やはり子供の稽古とはひと味もふた味も違います。
「若い人ほどは動けないうえに、初心者から始めた大人が、どうすれば効率よく相手から一本を取れるか」
という話が多いのですが、先生の教えは決して「試合に勝つためだけのテクニック」ではありません。

「必ず中心を取る」「姿勢を良くするのが基本」「やみくもに打ちに行くのではなく、当たると思った時だけに打つ」という、オーソドックスなことこそ大事だと。
そうすることが「大人としてカッコよく」かつ「勝つための近道」であるのだということです。


私は当会に入るまでは、子供としか稽古したことがありませんでしたから、「子供剣道」のやり方しか知らず、N先生に言われた事は最初は腑に落ちなかったのですが…
でも、稽古の回を重ねるごとに、N先生の合理的でわかりやすい教え方にいたく敬服したので「この先生の言う事を信じてやっていれば、今までよりは強くなっていけるだろう」と感じて、先生の教えの通りに稽古を続けてきたのです。

N先生の薫陶を受けた当会の大人の方はみなさん、着々と腕をあげてきています。
私も、前よりはだいぶマシになってきたように思います。


さて、先日の稽古で初めてN先生の話をきちんと聞いたRS君には、大人稽古の内容は新鮮な話だったようです。
N先生はずっと大学の体育教師をしていて、剣道部の部長もされていました。今は退職されていますが、さすが長年教えることを仕事にしていただけあって、教え方が本当に上手いのですが…。
その時のRS君の表情からして「大人の剣道ってそうなの!?」というような感じで興味津々で聞いていたように思います。


RS君は今までは「数を打って当てていく」タイプでした。
私は下手とはいえ大人なので、遠慮なく打ってもいいだろうと思われていたのかもしれません。そのうえ隙だらけだったので打ちやすかったのでしょう。RS君と地稽古をした時は、一息つく間もなく次から次へと打ってくるので、いつも息が上がりっぱなしでした。
次男に「今日は自分の稽古がほとんどできなくて欲求不満だったので、はなずきんさんをボコボコにした」とか言っていたこともあったらしいです(笑)。

が、RS君のお母さんいわく「最近、前ほどガンガン打たなくなってきたんですよね」と…。
中学1年もそろそろ終わるという頃ですから、「このままのスタイルでいいのかな」とは思っていたのではないでしょうか。


そして昨日の水曜日の稽古は特に大人が少なく、子供の時間は先生は3人しかいなくて、大人は私と大学生ひとりだけでした。
子供稽古が終わって、私はいつものように大人の自由稽古に出ようと、防具を付けなおしていました。

すると、そこにRS君のお母さんがやってきて、
「はなずきんさん、お願いがあるんです」と。

「RSが、今日から水曜日の大人稽古にも出るんですけど、
他の男性の大人は強すぎて、相手してもらうのが怖いって言ってるんです。
今日、はなずきんさんにお相手してもらえないですか?」

「ええー?私がですか?
もちろんいいんですけど、RS君は私なんかが相手じゃ、物足りないかと思うんですけど。」

と返事したら、そのことをRS君に言いに行ったお母さんがまた戻ってきて

「”今日ははなずきんさんが相手してくれるって”って言ったら、RSが喜んでましたよ。
よろしくお願いしますね。」


へええ…、他に「ちょうどいい」(優しく教えてもらえそうな)大人がほぼいないとはいえ…
RS君が、私を指名してくれたんだ!?
ちょっと前までは明らかに私のほうが下手だったわけですが、やっと同じくらいのレベルになったと認めてもらえたということなのでしょうか。


私が防具をつけて立ったら、すでに防具を付け終わったRS君が待っていました。
私も、自分の子以外の子供と個人的に稽古をした事はなかったのです。
っていうか、次男はやる気がないので、私がやろうと言っても、ほぼ相手してくれないんですが(笑)


この日の子供稽古の時間は元立ちをしていた私も、RS君も基本稽古をしていません。
なのでとりあえず、他の大人とやる時のように、
切り返し→大小面打ち→小手面
と基本をやってから、お互いにやりたい技を言ってそれをやって…という風にやってみました。



技術的にはRS君のほうが上手ですし、私のほうが明らかに動きは鈍いのですが…
それでも、私が気が付いた所を言えば素直に聞いてくれましたし、私が「小手が上手く入らないんだけど、何が悪いのかな〜」と言ったら「竹刀が大きく回り過ぎてるので、もっと軌道を短くするといいんじゃない?」とアドバイスしてくれました。

今まで、私がRS君の元立ちをした時は、「私のほうが下手」という引け目がいつもあり、気がついた事があってもあまり注意をすることができなかったのですが…
なんだ、こうやって言えば聞いてくれるんだ、と思いました。

一斉にやる子供稽古の時間と違い、自分のやりたい事を何度でも繰り返し稽古することができたので、RS君もそれなりに楽しかったようです。
私との稽古が終わった後もなんとなくにこにこしていて、最後の礼の後には私のところに来て「ありがとうございました」と言ってくれました。
か、かわいいなあ…、(笑)


剣道が好きな子、強い子はそれだけで評価アップな私なので(笑)、RS君についてもずっと「がんばりやでいい子だなあ」と感じていたのですが…。
雑談をしているような時はともかく、稽古でRS君と組んだ時は「上手く元立ちができてなくて申し訳ないな〜」といつも思っていました。

当会の入会当初は、それまで警察で一年稽古してきたにも関わらず、初心者同然だった私。
当会で2年かけてなんとか初段を取り、初段としてまあ恥ずかしくはない、くらいにはなれてきたかな、と自分で感じてはいたのですが…。
こうしてRS君と同格に扱ってもらえた、ということは本当に嬉しかったです。


これからはRS君と稽古をすることが増えるでしょうか?
ちょっと、楽しみにしている私です。


しかし、次男とも稽古したいんですけどねえ〜(笑)

posted by はなずきん at 12:02 | Comment(2) | 親子で剣道4剣友会編(二段まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はなずきん さん

注意!
すごいですね〜
私は、注意はされる一方ですよ〜

やっぱりきっちり稽古されているから、着実に基本を身につけていらっしゃるんですね!

あ〜私なんかが、はなずきんさんのところにお邪魔したら、
笑われちゃう……

あと思ったのですが、はなずきんさんの稽古場では、
大人稽古の時に、
先生が全体に向けて、お話しされたりするんですか?

そういうのはいいですね。
うちのところは、大人稽古の時は、
漫然と稽古して終わっている感じがあります。

なかなかいい稽古場ですね!

こんなお話を読むと、私も稽古に行きたくなります(^_^)
最近、日曜日が忙しく、もう10日も稽古してないですし、
これからさらに10日も稽古できないんです(^_^;)
Posted by 麻子 at 2017年02月01日 14:45
麻子さん

当会の大人担当のN先生は、本当に基本のところから応用まで、しっかり言葉と実技で教えて下さいます。

「子供は体で覚えるけど、大人はまず頭で理解してからやったほうが結果的に早い」とおっしゃっていて、稽古はまずレクチャーから始まりますよ。

N先生が教え始める前は、そんなにきっちりやっていなかったようですけどね。
N先生いわく「大人がしっかり基本を身に着けないと、子供に教えられないから」だそうで、まずは大人からということだそうです。

私は自分ではできていなくても、先生から聞いたことは覚えているので、他人がそれができていないのはわかるんです。
それで注意していいのかな、とは思いますが(笑)

うちの会は礼儀作法が若干ゆるくて、子供にも大人にも所作などをきっちり教えていないところがあったのですが、N先生のおかげでだいぶそのあたりも改善されてきたようです。

今度、大人稽古の内容についてもブログに書いてみようと思います。さすがN先生は元教師&大学の剣道部顧問だけあって、稽古メニューが充実していると思います。
麻子さんにもぜひ一度、参加してほしいです♪
Posted by はなずきん at 2017年02月03日 09:11
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