2016年06月17日

母と子の剣道日誌(89)前会長は、本当に凄い方でした。

私のブログに何度も名前が出ている、当会の前会長Y先生。

母と子の剣道日誌(71)ありがたき、会長の恩にも書いていますが…


いつも、私や他のみんなを良く見ていて、的確に励まして下さる方なのです。
本当にいい人だな、尊敬すべき人だ、とはずっと思っていましたが…


先日の「瞬殺反省会」で、SN先生からY先生のことを聞いたのですが…
あらためて、凄い人だったのだ、と感動しました。

Y先生は72歳、SN先生は56歳なので、同じ先生でも「師弟」くらいの関係になるのですが…
SN先生は、Y先生から直接昔のことを聞いたわけではなく(Y先生は自分から、苦労したという話はほとんどしないのだそうです)Y先生と同年代の先生から聞いたことだそうなのですが…


Y先生は、高校に進学したかったのですが、家庭の事情で中卒で就職せざるを得なかったそうです。
しかしどうしても大学に行きたくて、働きながら大学検定試験を受けて、なななんと、日本一難しいT大学に入ったのだそうです。

それだけでもかなりスゴイですが、卒業後は別の大学の教授になったそうです。Y先生、元大学教授とは、知りませんでした…。
その間に奥様と結婚したのですが、奥様は二人のお子さんを産んでから、病気になってしまったそうです。
それからはほぼ寝たきりに近い状態だったそうで、Y先生は奥様の介護をしながら、ふたりのお子さんを育て上げたそうです。


その間、いつどうやって剣道をしていたのか…、という事は聞きそびれたのですが、現在は七段をお持ちですし、市の剣道連盟の参与にもなられています。
そんな大変な生活の中で、どうやって稽古を重ねて七段を取ったのか…、
私には想像を絶するような苦労と努力があったのではないだろうか…
そして本当に、剣道が好きだったのだろうな、と思いました。


Y先生は稽古に出てくる回数もあまり多くはありませんでしたし、飲み会などもたまにしか来られませんが…。奥様の事があるから、だったのですね。
私はてっきり、奥様は年を取ってから体調を崩されたのかと思っていましたが…、40年も前からそういう状態だったのだそうで。


先日、子供たちと出稽古に行った時、奥様と散歩しているY先生をお見かけしました。
出稽古先の近くにお住まいがあるようで、時々散歩しているそうで。
私はその時は、そこまで奥様のお具合が悪いとは知らず…ああ、仲のいいご夫婦なのだなあ、くらいにしか思っていなかったのですが…
以前はとても散歩できるような状態ではなかったそうなのですが、最近少し良くなって歩けるようになったらしい、とSN先生がおっしゃっていました。
そういえば、ここ最近はたまに稽古にもいらしています。


そんな大変な状況だったんだ…。


Y先生のふだんの言動からは、そんなに苦労した面影は見えないのです。
あえて出すものではない、と考えておられるのか、ご本人にとっては「苦労ではない」のか…。
ついグチグチ言いたくなってしまう私には、とても真似できない姿勢です。

そんな生活を続けていてなお、私たちのことを気にかけてくれている…
SN先生いわく「Y先生の事を悪く言う人を聞いたことがない」と。

もともと私はY先生には、非常に恩義を感じていましたが、
今回の話を聞いて、本当に凄い人だと思いました。




私は今まで生きてきた中で「この人に出会った事で自分が変わった」という方が何人かいます。
Y先生は、そのうちの一人だろうと思います。
先生の言葉がなかったら、私は剣道を続けられていなかったかもしれない…。

Y先生と私は、実際にお話しした回数も稽古した回数も、数えるほどしかないのです。
なのに、本当にいつも、Y先生からいただく言葉は、私にとっては宝物のように感じます。

剣道をやっていて、Y先生に出会えて…良かったな、と思います。
とても私ごときが見習えるようなレベルではないのですが、
せめて、気にかけていただいた分、剣道をがんばる事が…
剣道とともに生きてきたであろうY先生への恩返し、になるでしょうか。



先日の水曜日の自由稽古に、Y先生は来ていらっしゃいました。
Y先生の前を通りかかったら、「はなずきんさん」と呼び止められて…

「初段、秋に受けるんでしょう。がんばってくださいね。
1級に落ちた事は悔しかったかもしれないけど、今度は受かったし、悔しい思いをした事で、これから先もがんばっていけるよ」と。

Y先生は、私なんかよりずっと、いろんな悔しい思い、思い通りにならない生活をしてきたに違いありません。だからこそ、こんな風に言えるのでしょう。
そして本当にこの人は、みんなのことを気にかけてくれているんだな、と思いました。


そしてその後に、稽古をつけていただいた時には、こう言っていました。

「あなたは本当に剣道が好きなんだから、50、60までやるでしょう?
だから今慌てて”小さい面”を打とうとしなくていいんですよ。
伸び伸びと、ゆったりと、大きな面を打っていけば、そのうち”大きい気持ちで、小さい面”が打てるようになるんだよ。
そんなつもりで、やっていくといいよ」


この時、Y先生の面越しの顔を拝見していたら、脳裏にはこの間SN先生から聞いた、Y先生の苦労話を思い出してしまい…
なんだかありがたくて、じわーっとしそうになりながら、聞いていました。


やっぱり、Y先生には感謝しかありません。
この会に移ってきてからずっと、どれだけ私の気持ちを支えてもらったかわかりません。


これからも、Y先生がお元気でいる限り、稽古をつけていただきたい、と思ったのでした…。

posted by はなずきん at 02:07 | Comment(0) | 親子で剣道3剣友会編(初段まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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