さて、いよいよ合同稽古会が始まりました。
YN先生は、なんとまだ40代なんですよ!八段としては相当、お若いです。
この稽古会は、高段者の先生が元に立ち、稽古をつけてもらいたい人が並んで順番に稽古をつけていただく形式です。元に立っているのは7〜8段の方で、6段以下の方がかかっていく感じです。
剣道は3段以上で指導者になれます。6段以上なら普通はほぼ「先生」であって「生徒」って感じではないのですが…
これは市内トップレベルの方々が集っているような稽古会ですから、とても私は入れません(汗)
でも、「稽古中毒」パパ剣士SZさんは二段ですが、いつもこの会に参加されているようです。
審査当日の午前中は、ここ武道館でやっていた子供の剣道教室に息子さんと参加されていて、終わったら別の剣友会で稽古して、また合同稽古会に戻ってきたようです。
飲み会の時ですら、SZさんは座ってても竹刀を振ってる動きをしていたり(笑)、とにかく剣道が楽しくて、強くなりたい気持ちが強いのでしょうね。すごい熱意です…
私はそこまではできてませんが、気持ちはわかります!私も体力や素質がもっとあれば、SZさんみたいにやってるかもしれません。
私はもともと体力がないので、あんまりがんばりすぎると、体のほうが壊れそうなんですよね…(笑)
さて…私はYN先生を見に来たわけなので、ほとんどの時間、YN先生の立ち合いを見ていました。
YN先生は、お相手に対峙した時にほぼ、動いていませんでした。足も、剣先も。
普通、あまり足を動かさない高段者の方でも、剣先はわりと「中心を取ったり、相手の動きを見るために」動かすものなのですが…YN先生の剣は、ピクピクとも動いてない感じです。
高齢の高段者の方を見ていると、あまり足を動かさない方が多いです。
相手の動きが読めるので、無駄な動きが必要ない、という理由もありますが、やはり体力や筋力の問題もあってあまり動けない、という事もあるようです。
でも、YN先生は八段としてはかなりお若い方ですから、動けないわけではないのです。
ただどっしりと中段で構えているだけでも、攻撃する隙がほぼないので、動く必要がない、といった感じなのでしょうか。
うちの会の六段のSZ先生がかかっている稽古を見ていましたが、全然歯が立ってない、って感じです。
打っても打っても、ほんのちょっとの動きでさばかれてしまって打突が入らないのです。
YN先生は全身に鉄板が入っているかのように、どっしりとほとんど動かず立っているのですが、相手が打ちにかかってきた瞬間に、ものすごい速さで剣を振って…あっ、という間に相手が打たれてしまっています。
手も足も体も、あらゆる動きに全然、ぶれがありません。
体幹が強いのでしょう。
剣豪とはこんな方のことを言うのでしょうか。
私の横で稽古を見ていたご老人が(おそらく高段の経験者でしょう)「さすが八段、無駄打ちが全然ないねえ」と隣の方と話していたので、つい何を話しているのかと聞き耳を立ててしまいました…、
できれば話に入れて欲しかったのですが(笑)ぼそぼそっと話していてよく聞こえず、入る機会を失ってしまいました…。
稽古会は1時間くらいで、最初は八段の方をちょっと見たら帰ろうかな、くらいに思っていたのですが…あまりに凄かったので、つい最後まで見てしまいました。
他の高段者の方も、八段の方ほどではありませんが(笑)、やっぱり上手くてカッコイイですしねえ。
稽古会に参加していた女性は三人しかいませんでしたが、中にYN先生の奥様(六段)もいらしていて…、
さすがいつもご主人を相手しているだけあって、堂々と立ち合ってはいますが、やはり女子と男子の力の差は感じました。
でも、女性としては相当な強さですよ。都大会でも上位入賞されるような方なので、こんな方と大会で当たったら、勝てるわけありませんね(笑)。
でもちょっと、立合ってみたいかも…瞬殺されちゃう気がしますが。
母と子の剣道日誌(83)八段の先生の稽古を見てきました!(後編)に続きます。
【親子で剣道3剣友会編(初段まで)の最新記事】
- 母と子の剣道日誌(130)初段に向かって打て!(その12)合格の報告
- 母と子の剣道日誌(129)初段に向かって打て!(その11)不合格の次男は…
- 母と子の剣道日誌(128)初段に向かって打て!(その10)学科試験、けっこう大変..
- 母と子の剣道日誌(127)初段に向かって打て!(その9)結果発表!
- 母と子の剣道日誌(126)初段に向かって打て!(その8)日本剣道形の審査
- 母と子の剣道日誌(125)初段に向かって打て!(その7)いよいよ実技審査開始。
- 母と子の剣道日誌(124)初段に向かって打て!(その6)審査当日!新しい体育館に..
- 母と子の剣道日誌(123)初段に向かって打て!(5)審査直前に、やっと手ごたえが..
- 母と子の剣道日誌(122)初段に向かって打て!(4)足の裏が痛い!
- 母と子の剣道日誌(121)初段に向かって打て!(3)深夜の自宅前特訓!?
わが県には範士八段がお一方と教士八段がお三方おられ、みなさんわが市にお住まいです。
やはり、八段をお持ちの先生は別格ですが、その中でも山中教士八段は別格中の別格で、まじラベルが違う感じです。
ブランデーのVXOPと地酒の佳撰くらい違います。
中結が交差するほど近づいても打てる気がしませんし、実際打てません。
二週間ほど前に稽古をお願いしたら、正面打ちの元立ちをして頂きました。
地稽古にはならないって感じです。
剣道では段位が上がると、自分が崩れず、お相手の構えを崩して機会を創出してそこを打突しようとするため、どんどん手数が減ってきます。
中国拳法には「千手を知るより、一手に熟達すするものを恐れよ」という言葉があるそうです。
とりあえずは色々チャレンジして、そのうちから得意技を磨きだすということなのでしょうね。
私の一手にはいつ出会えるのか、修行の日々は続きそうです(涙)
山中教士八段…そんなにスゴイのですか〜。
動画を見てみたのですが、動画だといまひとつ迫力が伝わらず…
実際に拝見してみたいですねえ。
>「千手を知るより、一手に熟達すするものを恐れよ」
これは千手を知ってから、一手に熟達するってこと…ですよね。
私はもう、まだ全然そんなレベルではないので(笑)
でも、そういう凄い世界があるって知って、なおさら興味が出てきました。
本当、剣道っていろいろ考えさせられるなあと思います。
私から見ると、三七式ヨシさんも十分その域だと思われるのですが…
それでもなお謙虚でおられるところが素晴らしいです。
ちょうど八段先生の話を書こうとしています
そしたら、またこの投稿に出会っちゃいました。
随分と遅くなってからのコメントです
>私の横で稽古を見ていたご老人が(おそらく高段の経験者でしょう)「さすが八段、無駄打ちが全然ないねえ」と隣の方と話していたので…
この話し方…
出会った場所…
間違いなく…我らが剣友会の前代表のO先生
声を掛けちゃえば良かったのに〜
って過去の記事にも関わらず思っていちゃいました(笑)
なぜ今、この記事にコメント…?と思ったら、そういう理由でしたか…。
しかし、これだけでO先生とわかりますか…
(私はO先生は存じ上げていないので、正解かどうかはわからないのですが…)
その洞察力が素晴らしいと思います(笑)