2019年05月29日

母だけの剣道日誌(49)稽古メニュー、こうなったらいいのに。(後編)「集団塾」と「くもん」の違い。

母だけの剣道日誌(48)稽古メニュー、こうなったらいいのに。(前編)今は「幕ノ内弁当」的な稽古が多いのでは。 より続いています。

タイトルを見て
「ん?これのどこが剣道の話?」
と思われたかもしれません。

私が「剣道がなかなか上手くならない人を、上達させるための稽古」のことを考えていて、ふと
「あっ、これかも!」
と思ったことが、この内容なのです。

このことを考えていたのが、お風呂で湯舟に浸かっていた時だったので
「今すぐお風呂を出て、パソコンに向かってこれ書きたい!」
と思ったのですが…
アルキメデスですか!?)

いやいや、さすがにそれはやりませんでしたけど(笑)。


みなさん「くもん」という学習塾をご存知でしょうか。
うちの子は3人とも、小学生の間ずっとくもんに通っていました。

私は、くもんのシステムは、すごくいいのではないかと思っていました。

ただ、うちの子の場合は「すごく役立った」というほどではなかったのですが…
それは、教室長の力量とか子供との相性などの問題もあったからなのかな〜と感じていますが、それでも行かせたなりのメリットはあったかなと思っています。


私自身は、小学校と中学時代に、集団塾に通っていましたが…ちっとも役立った感じがしませんでした。塾のレベルが高かったうえに、わからないことでも先に進んでしまうものですから、全然授業に身が入りませんでした。
両親には申し訳ないのですが「あれは、お金と時間の無駄でしかなかった」と思っています。実際に、高校受験では盛大に失敗しましたし(笑)。

私の両親の世代は、塾なんて行ったことがないですから、どういう塾がその子に合うのかなんてことはわからなかったのでしょう。
私はこの自分の経験があったので、うちの子は集団塾には入れないほうがいいだろうなと思っていました。


で、「くもん」はどういうシステムなのか?というと…

学べるのは「国語、英語、算数(数学)」の3教科です。
最初にまず、その子がやりたい教科の入塾テストを行います。その結果に応じて、教材のレベルを決めます。

くもんの教材は、小学校入学前のレベルから、小学校の各学年相当、中学校相当、高校相当まで用意されています。
その子が何歳であっても、割り振られる教材は「入塾テストの結果」をもとに決められます。年齢相当よりも上の教材や、下のレベルの教材になることももちろんあります。

そして、週2回、決められた曜日の決められた時間の範囲内…たとえば、14時〜20時の間の好きな時間に、教室に行きます。
そこで、自分のレベルに該当するプリント教材を、必要な分だけ(だいたい、5枚とか10枚です)渡されて、その場で自分で問題を解きます。
問題の解き方はプリントで解説してあるので、先生に聞かなくてもわかりますが、それでもわからない場合はその場にいる先生に聞くこともできます。

問題を全部解き終わったら、先生に見せて丸付けをしてもらいます。
間違っている問題があれば、その場でやり直します。
全問正解をするまでは帰れません。
(↑ここがいいですよね!他の塾だと、できてなくても時間で終わってしまったりしますから)

そして、宿題としてプリントを持ち帰ります。これは家でやってきて、次に来る時に持っていきます。宿題は、家庭学習の習慣をつけさせるためのものです。提出した宿題が間違っていれば、その日にやり直しをさせられます。

すらすら解けるようになれば次のプリントが渡されますが、理解度に応じて同じプリントを何回も出されたり、少し前に戻ったりすることもあります。

そして、あるレベルのプリント(200枚)を全部終えたら、テストがあります。
テストで80点以上(だったかな?)で、決められた時間内に解くことができれば、そのレベルを「卒業」して、次のレベルに進みます。
テストに不合格だった場合は、また同じレベルのプリントをやって、できるようになればまたテストを受けます。


「その子にちょうどいい」難しさのものをやらされるので、子供が勉強を嫌にならない。

できる子はどんどん先に進むことができるし、そうでない子も自分のレベルに応じたところができる。

どのくらい進んだか自分で把握できるので、できるようになった実感が持てる。


というのが、くもん式のメリットではないかと思います。


幼稚園くらいの子で、中学生教材をやっている子もいます。
将棋棋士の羽生善治さんがくもんをやっていたのは有名ですね。

ただ、英数国のプリントを解くだけなので、できる内容には限界があり…
基礎学力をつける効果はあるのですが、受験対策には向いてないようです。

プリントの内容も、「算数はほぼ計算だけ」なので図形問題などは弱いままでしたし…
英語は「ヒアリングの力はついたし、英語になじむ効果はあったが、文法の理屈をしっかり習わないので、学校の勉強には直接は役に立たなかった」と、上の二人の子は言っていました。
国語は教材に採用している文章(物語や論説文など)がバラエティに富んでいて良いものばかりだったので、それを読ませるだけでもいい効果があったのではないかと思います。

そういうシステムなので、くもんの教室は、小学生から高校生まで同じ部屋でやっています。さすがに小学生と高校生は時間がずれているので、あまり一緒になることはありませんが…

「プリントを解くだけ」しかやらない、というところには、少し弱点はあるのですが、
このシステム自体は「できない人もできる人も上達させられる」ものなのではないだろうか?と私は思ったのです。



いっぽう、「集団塾が向いている子」というのもいます。
ある程度の基礎学力があり、やる気があって、他の人との競争が励みになるタイプの子は、集団塾のほうが伸びたりします。
集団塾のいいところは「テストで自分の順位が上下するのがはっきりわかる」ということです。
(※くもんでも、全国で自分はどのくらいのレベルに位置しているか、という評価はあります)
また、友達と一緒に行くことが励みになる子も、集団塾はいいのかもしれません。
集団塾はくもんや個別指導に比べると月謝が安いので、たくさんの教科を学べるのもメリットではあります。


あと、これは剣道の話とは関係ない「塾情報」ですが(^^;

うちの長男、次男は、高校受験の時は「個別教室のトライ」に通っていました。
長男は、最初は友達がいるからという理由で集団塾に行ったのですが、全くやる気にならず、すぐやめてしまいました。
個別指導塾を探したのですが、どこも月謝が高いんですよね!!しかも「1教科につき週1回でいくら」みたいなシステムがほとんどで…
都立受験に必要な教科を、個別指導塾でやらせようと思ったら、とてつもない値段になってしまいます。

しかしトライは「基本的には希望する教科を教える」のですが、「英語と数学を1週おきに交互に」というのもできるのです。
うちの子は英語と数学がネックだったので、基本的にはそれを教えてもらい…テスト前、受験直前などは理科や社会も見てもらえたり、夏期講習(これは集団形式、別料金)でやったりしました。
けっこう柔軟に対応してもらえたので、個別のわりには安かったのではないでしょうか。
それで二人ともなんとか都立の志望校に合格できたのですから、悪くない選択だったと思っています。


で、やっと話が剣道に戻ります。

今の剣道の教え方は「集団塾タイプ」が圧倒的に多いのだと思います。
前回に書いた「幕ノ内弁当的」な教え方がこれなのでしょう。
でも、これは「すでにある程度運動ができる人、センスがある人」向きなのではないかと思うのです。

いろんなレベルの人を教えるのであれば…
くもんのように
「個人のレベルに応じた課題を与え、それをクリアするまで続けさせて、できてから次の課題に移る」
ということが必要だと思うのです。


剣道は、防具をつけるようになってから後は、なぜか
「上級者も初心者も一緒に稽古させられる」
ことが多いのですが…

かなり幅広い内容を、一回の稽古の中に詰め込まれて…どれも中途半端なまま、次に進んでしまう。
「できる人」にはこなせるが、「できない人」は上達しにくいし、上達してもはっきりそれを実感しづらい。
「集団塾の弊害」と似ていると言えるでしょう。


「できる人」には、それに応じて上を目指すようなことを教えたほうがいいし。
「できない人」は、今できていない部分を確実にできるようにさせたほうがいいと思うのです。


ただ、剣道は「ひとりでプリントを解く」ようなわけにはいかないので…
同じレベルの人は同じレベルで組んで、その時の課題を集中的にやるような形がいいのではないかと思っています。


「できないことは、できるまで何度でもやる」
「なかなかできない時は、少し前にもどってやる」
「できたら、上のステップに進む」


こうして書くと当たり前のことのようですが、このスモールステップが大事なのだと思います。
でも、剣道の稽古はなぜか、このような流れにはなっていないところが多いのですよね…。

こうやるには、ある程度の先生の数が必要で、きちんとメニューを組まなければいけないから大変なことだとは思います。
また、先生自身が「幕ノ内形式」で上達してきた方が多いからなのかもしれませんが…。


「くもん式」には、剣道に限らず「いろんなレベルの人が、上達できるようにするためのヒント」が詰まっているのではないでしょうか。


このブログを読んでくださっている「先生」がいらっしゃるのなら…
こういう考え方を稽古に取り入れていただけると嬉しいです。

当会でも、がんばって毎回稽古に出てきていたのに、なかなか上達できなくて結局やめてしまった子を私は見てきました。
その子に応じた適切な指導をしてあげていたら…と、残念な思いをしたものです。

「できる子」ばかりが目に入りがちですが、「できなくてやめてしまう子」を作らないのも、先生の仕事なのではないでしょうか。


…ってそれ、私のこと、ですかね?(笑)


「稽古メニュー、こうなったらいいのに。」の話はこれで終わりです。


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posted by はなずきん at 07:59 | Comment(0) | 母だけの剣道1(三段に向かって) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする