2019年04月15日

高山病が心配な人にお勧め「富士山テスト」。夫婦で受けてきました!(前編)

ちょっと前に、イーアス高尾の「石井スポーツ山専」で買い物をしていた時に…
売り場に置いてあるチラシが目に入りました。

「低酸素室で行う、富士山テスト」

えっ、これ何?と思い、そのチラシを持って帰って読んでみたところ…
「富士山テスト」は、低酸素室で「血中酸素濃度測定」を行い、高所への適性を調べ、対応方法をアドバイスしてくれるものだそうです。

この「富士山テスト」を行っているのは、あの!80歳でエベレストに登頂した、三浦雄一郎さん&息子の豪太さんの事務所「ミウラドルフィンズ」なのです。

三浦雄一郎さんはプロスキーヤーで登山家、「世界七大陸最高峰のスキー滑降を完全達成」した方です。
今年の1月にも、86歳にして南米の最高峰、アコンカグアに登るという挑戦をされてニュースになっていましたね。
この時は6000メートル地点まで行ったものの体調が整わず、頂上への登頂は断念されたようですが…90歳でまたエベレストに挑戦するという話を聞きました。すごいバイタリティですよね!!

※余談ですが、青森出身の私の父(故人)は三浦雄一郎さんと旧制中学で同級生だったらしいです〜。

息子の三浦豪太さんもプロスキーヤー&登山家にして医師で、親子での2度目のエベレスト登頂(世界初)など、さまざまな挑戦をされています。ミウラ・ドルフィンズでの低酸素・高酸素室のトレーニングシステム開発もしています。


ここの「低酸素室」は、6000メートル相当の酸素濃度にまでできるそうですが、一般の方が行えるのは…
@3000m相当の「富士山テスト」(料金5000円)
A4000m相当の「海外高所テスト」(料金10000円)

の2種類です。
またテストの結果をもとに、「低酸素トレーニング」を行うこともできます。


うちの家族は昨年、一昨年と富士山に登りましたが…
最初の年は、主人は五合目から頭痛を訴え、動くスピードも相当遅くなっていました。この時は娘が膝が痛い&高山病で、七合目で断念。
次の年は天気も良かったこともあり、それよりはだいぶマシだったようですが、やはり八合目以上ではけっこう頭痛があったようです。
本八合目で登頂を断念した娘と一緒に、山小屋で待機している時に仮眠を取ったら、ものすごく具合が悪くなったそうです。

私は最初の年は、七合目までしか行っていないこともあり、ほとんど具合は悪くなりませんでした。
次の年は、八合目の山小屋で泊まった時にものすごく気持ち悪くなりましたが、登っているうちに体調は良くなり、山頂まで無事行けたのです。私は登りよりも、むしろ下りの時のほうがやや頭痛がありました。


今年はぜひ頂上まで行きたい!という主人にこの「富士山テスト」の話をしたら「ぜひやりたい」ということだったので…私も一緒に受けに行くことにしたのです。
テストに行ったのは4月初めのことだったのですが、ブログを書く時間がなかったので今頃書いています(^^;

代々木の駅から徒歩7分ほどの場所に「ミウラドルフィンズ」があります。
IMG_6212.JPG

ミウラドルフィンズのHPには内容を以下のように書いてありましたが、実際に行ったことはビミョーに違いました。
 1.問診・・・登山/運動歴、過去の高所経験、健康状態の問診を行います。
 2.測定・・・身長、体重、体脂肪率、血圧の測定を行います。
 3.3000m富士山テスト・・・3000m相当に設定した低酸素室に入り、安静20分、運動20分を行います。
運動は、実際に山を登っているのと近い状態で、ザックを背負って行っていただきます。テストは、パルスオキシメータを使って血中酸素濃度と心拍数を測定します。また、スタッフが高山病に関する基礎知識から呼吸法や歩き方等の予防法のレクチャーを行い、実践して頂きます。

1.問診はその通りでしたが、2.測定 は、血圧しか測りませんでした。身長、体重は自己申告。体脂肪率は聞かれませんでした。
そして富士山テスト時に行った運動は、「ゆっくりとした踏み台昇降」と「少しペースアップした踏み台昇降」の2種類でした。ザックはしょっていません。

ふたりとも普段よりだいぶ血圧が高かったのですが、駅からここまで歩いてきた後だったからでしょうか??
私は「132/72」でしたが、ふだんは上は100-110くらいで、高くても120くらいなのに…。それにしても主人は「153/92」とちょっと高すぎです。ふだんから高血圧気味なんですよねえ。

まず、「パルスオキシメーター」という、血中酸素濃度を測る器械を指先に装着します。
これ、主人が「睡眠時無呼吸症候群」の検査の時にもつけていましたね。
実際に装着したものはこれとはちょっと違うのですが、コニカミノルタ製でした。
コニカミノルタ パルソックスライト(PULSOXーLite) パルスオキシメータ (レモンイエロー)
コニカミノルタ パルソックスライト(PULSOXーLite) パルスオキシメータ (レモンイエロー)


通常の状態では、血中酸素濃度は約97〜98%。睡眠中でも約95〜96%です。
主人が睡眠時無呼吸症の検査をした時、寝ている時になんと、44%まで下がっていたんですよね!そりゃ〜具合悪くなるわけですよ…。(エベレストに無酸素登頂すると、そのくらいの血中酸素濃度になるらしいです(笑))

今回、低酸素室に入る前は、パルスオキシメーターの値は、ふたりとも97%程度で正常でした。
そして、まずはトレーナーさんと一緒に低酸素室に入ってから、いろいろとレクチャーを受けます。

室内を低酸素にするための機械のようです。
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室内の様子。椅子と、ランニングマシーンがあります。
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まずは椅子に座り…トレーナーさんから、ここの低酸素室についての説明がありました。

地球上では、空気の中に含まれる酸素約21パーセント窒素約79パーセントで、これは平地でも高地でも変わりません。
しかし富士山の場合は、上に行くほど気圧が低くなる(=空気が薄くなる)ので、酸素の量が減るわけです。

でも、ここの低酸素室は、気圧は1気圧で平地と同じです。
しかし、空気中に含まれる酸素の濃度を低く(=窒素の濃度を高く)して、「高所と同じような酸素の薄さ」を再現しています。

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部屋にあった酸素濃度計。13.5%は、3600メートル相当(富士山の頂上付近くらい)です。
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また、高山病にもいろいろタイプがあり…
安静時、運動時、睡眠時など、どういう状況で高山病になりやすいかは、人によって違うそうです。
運動時になりやすい人、睡眠時になりやすい人、あるいはどの時点でもなりやすい人など、いろいろのようです。
また、私が山小屋で気分が悪くなったのは、酸素不足というよりは、(人が多いので)二酸化炭素濃度が高くなっていたせいかも、と言われました。

…という話を、座って聞いている間にも、ちょっとずつ血中酸素濃度が低くなってきました。

私は93%くらい、主人は90%を切っています。
私はこの時点では特に感じることはありませんでしたが、主人は「ちょっと頭痛がしてきた」と言います。
そのまま座って安静にしていると、どんどん血中酸素濃度は下がっていきます!特に、だまっているとあまり呼吸しないせいか、なお下がっていきます…。主人は86%、私も88%くらいになってきて、ちょっと頭がぼーっとしてきました。
よく高山病予防には「話しながら登るといい」とか「歌うといい」というのは、一理あるのですね。

ここでトレーナーの方が
「自分がこれがいい、と思う呼吸法をやってみてください」
と言ったので、私が富士山に登る時にやっていた
「息を吐ききってから吸う」
という呼吸をやってみたのですが…

あれれ??むしろ、血中酸素濃度は下がっていきます…!
なんか、80%くらいになっちゃったんですけど!!

そこで、トレーナーさんが「こうするといい」という呼吸法を教えてくれました。

「フッ!」(少し口をすぼませるような)という感じで勢いよく息を吐いてから、肺を膨らますように息を吸う…というのを、3秒くらいのサイクルで繰り返す、というものです。

この呼吸法をやったら、みるみる間に血中酸素濃度が回復していきました!
ほんの30秒くらいやっただけで、95パーセントくらいまで戻ったのです。へええ〜、呼吸法を意識するだけで、こんな簡単に戻るものなのか…。

私は、もともとはあまり腹式呼吸ができていなかったのですが、剣道をやるようになって腹式呼吸ができるようになったので、最近はもっぱら腹式呼吸をするようにしていたのですが…
低酸素下で、肺に効率的に空気を取り込むためには、胸骨を膨らませて息を吸うような感じがいいようなのです。

ただし、これを一生懸命やりすぎると「過呼吸気味」になってしまうそうなので、あまり早く呼吸しすぎないように気をつけたほうがいい、ということでした。

しかし、自分が「これがいい」と思っていた呼吸法ではむしろ酸素濃度が落ちていくとは…、
えーっ!て感じでした(笑)。


なお、体格、体質やふだんの運動習慣により、最適な呼吸法は違うので、万人にいいというやり方はないそうです!
だからこの「その場で血中酸素濃度が確認できる」低酸素状態でのテストが有効なのだそうです。

(続く)

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posted by はなずきん at 10:53 | Comment(0) | 登山よもやま話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする