2017年06月28日

母と子の剣道日誌(192)RS君、最後の稽古(後編)

母と子の剣道日誌(191)RS君、最後の稽古(中編)より続いています。


そして…
最後の整列、礼の時に、SZ先生からRS君に「卒業のことば」が贈られました。
「あおいくま」と書かれている額で、子供が当会を「卒業」する時にいつも渡しているものです。

せるな こるな ばるな さるな けるな」
の頭文字、なんだそうです。


「RSは、高校では剣道部に入らないのか?」
「あ、いや、たぶん…入らないと…」
「え〜、そうなのか〜?」


最後に、みんなに一言あいさつしなさい、と先生に言われて。
RS君は言葉に詰まり…

「ありがとうございました」

とだけ、言いました。


シャイなRS君の、たった一言の最後の挨拶。
そこに、今まで当会で一生懸命がんばってきた、RS君の想いが詰まっている気がしました。




最後の礼が終わり…
みんなが防具を片付けている中、RS君がお菓子を持って挨拶に回っています。


RS君が「ママ先生」IZさんと話しているのが遠くから見えました。
IZさんは「RS〜!」と叫びながら、RS君にがっつり抱きついています(笑)
その後、ふたりとも、目を真っ赤にして、しんみりと話していました。

IZさんは、RS君と同学年のMS君の親でもあります。
MS君とRS君は仲が良くて、稽古外でもたまに遊んでいるようです。

幼稚園の頃から剣道をやっていたMS君に、小学校4年から入ったRS君は最初は勝てなかったようです。
負けず嫌いのRS君は、きっとそれが悔しくて猛稽古をして、強くなったのだと思いますが…。
IZさんは、RS君の入会当初からその成長を見てきていたので、本当に感慨深かったのでしょうね。



ふたりの話がひと段落したようだったので、私もそこに行きまして…

「私、これから大人稽古に出るから、いま挨拶していい?」
「は、はい」

私はRS君の前に、正座をしました。
「RS君には、いろいろ鍛えてもらいました」
と、深々とおじぎをたら、RS君は笑っていました。

「私が入会した頃さ〜、私のこと下手だって思ってたでしょ?」

「いやいや、そんなことは…」

「いや、元立ちしてた時、顔に”この人が相手なのか〜”って書いてあったよ。」
それを聞いて、周りの人が笑っています(^^)

「でも、最近、やっと対等に相手してもらえるようになって、嬉しかったんだけどな。
もう一緒に稽古できないのが、残念だよ。」

その隣にRS君のお母さんがいたので
「ほんっとに、RSはがんばりましたよね…。
自分の息子が卒業するより、寂しいですよ。」
と言いました。


まだ目を真っ赤にしているRS君を見ていたら、私も泣いてしまいそうでした。

…でも、笑いながら
「もしまた、剣道をやりたくなったら、いつでもここで待ってるからね。」
そう言って…

後ろ髪を引かれながらも、もう始まっている大人稽古へと向かったのでした。



でも、剣道から心が離れてしまったRS君が、私が当会にいるうちに剣道をやりに来ることはもう、ないかもしれないな、と思っています…。

けれども…剣道を通して得たものは、きっとRS君の人生の礎(いしずえ)になるでしょう。


そして、大人になったら…
子供と一緒に、剣道を再開してくれたらいいな。
きっと、その時は、剣道が本当に楽しいと思えるだろうから。



…その時は私はもう、引退してると思いますけど、ね。(^^)




「RS君、最後の稽古」完結です。


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posted by はなずきん at 10:39 | Comment(0) | 親子で剣道4剣友会編(二段まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする