から続いています。
さて、まずは傷んだ竹刀を2本用意します。
これは小学校5〜6年位で使う「36(さぶろく)」サイズのものです。
ちなみに竹刀の長さが「三尺六寸」だから「36」と言うのです。
小学生は、実は竹刀のサイズの規定はないのですが、だいたい5、6年だと36を使います。
中学生以上は、試合の時に使う竹刀のサイズ(重さと長さ)が決まっています。
ちなみに私は「一般」区分の「39(さぶく)」の女子用を使っています。
中学生以上は男女で重さの規定が違います。男子のほうが重いんですよね。
さて、傷んだ竹刀も遠くから見たのではよくわかりませんが…
打突している部分の竹は、近くから見るとこんな感じ。かなりボコボコになっていて、ささくれてます。
すでに何度もささくれを削っているので、竹も最初の状態より細くなっています。
こんな状態のまま使うと、ささくれが相手にささったりして大変危険です。
さて、ここで取りいだしたるはこの「剣道用具マニュアル」。
竹刀の分解、組み立ての仕方などが解説してあります。他にこういうことが解説してある本はあんまりないような気がします。
この本、武道具屋さんにはよく置いてありますし、ネット通販でも売っています。
(上記リンク以外でも売っているお店はあります)
竹刀や防具を自分でお手入れしたい、という人は必携の本でしょう。
ただ、この本、全くの剣道初心者が読むと少々解説が足りない部分があります。細かいところはネットなどで調べながらやるといいと思います。
ではまずは、竹刀を分解するところから。
初めて分解する方は、分解前、分解途中で写真を撮っておくといいです。
分解する時はささっとやってしまいがちなのですが、いざ組み立てる段になって「あれっ、分解する前はどうなってたっけ?」ってなる事はよくあります(笑)。
@中結(なかゆい)をほどきます。
私は中結や弦をほどくのは、千枚通し(100均で購入したもの)を使ってやっています。
竹刀お手入れ専用用具としても売っていますが、セットでしか売ってなかったりして少々高いです。
私は100均の千枚通しを使っていて特に困ったことはありません。毎日のようにこういう作業をやるのであればやや強度不足な感じかもしれませんが、個人ではそんなに竹刀の手入ればかりすることはほとんどないでしょう(^^)
こちらで見えている竹は、打突する部分とは反対側なので、あんまり傷んでいません。
組み替えるには、こちら側(弦が通っているほう)の竹を使うことにします。
A次に弦(つる)をほどきます。
弦をほどくには、千枚通しがあるとやりやすいです。
B先革と弦を外します。
先革の中(竹刀の先端)に、赤い先ゴムが入っているのでなくさないよう気を付けましょう。
弦の途中についている「小物」や、先革はつけたままでOKです。
C柄革を外します。
長年使っていたものは、革が締まっていてなかなか取れません…。
私は、作業用の、手のひら側にゴムがついている軍手を用意しています。(100均にあります)
これで滑らないようにして、少しずつ柄革をずらして外します。
この100均にもある「ゴム軍手」、いつの間にか回転してしまった柄革を元の位置に戻すのにも便利です。
柄革の縫い目が、竹刀を握る時の位置のめやすになるので、ずれていたらこまめに直しましょう。
ゴムのついている緑色の面が手のひら側になります。
これで竹刀を握るとすべりづらいので、作業しやすいです。
台所用のゴム手袋よりも、こちらのほうが持ちやすくすべりにくくて使いやすいと思います。
D竹の部分をばらします。
竹刀の手元部分の内側に、契(ちぎり)という金属の部品が入っていて、竹刀内側の溝にはまっていて、竹を固定しています。
竹を引っ張ると取ることができますが、契が錆びていてなかなか取れないこともあるので、注意してください。食い込んでなかなか取れない場合はペンチで取ります。(ペンチで契を曲げないよう注意)
契も小さい部品なので、なくさないように気を付けましょう!
さて、これで全部部品の状態に戻すことができました。
竹刀1本につき竹4本で、竹刀2本分ばらしたので、全部で8枚の竹になりました。
さて、次は組み立て準備作業に移ります。(つづく)