2016年05月26日

「服を買うなら、捨てなさい」も読んでみました。

前回のブログ”「フランス人は10着しか服を持たない」を読みました”に書いていますが…
この本を読んでからワードローブの整理がしたくなり(というか、すぐしたのですが)、やはりちょっと前から気になっていた「服を買うなら、捨てなさい」という本も買って読んでみました。

服を買うなら、捨てなさい -
服を買うなら、捨てなさい -


最近こういう「捨てる」系の本も、ワードローブの整え方の本もよく出ていますが、
この本が他の本とひと味違うのは

「服は少なくていい(というか、少ないほうがいい)」
「似合わないイマイチ服を着回しのために着るくらいなら、同じ組み合わせの気に入った服を何度も着たほうがいい」

と断言していることでしょう。
そのあたりの見解は「フランス人は10着しか本を持たない」とほぼ同じと言ってもいいでしょう。
ただ、この人はスタイリストだけあって、ざっくりとした話ではなく、「どういう服を捨てたらいいのか」「何を揃えればいいのか」を、かなり切り込んだところまで書いています。


ワードローブをこうしたほうがいい…という本はけっこう出ていて、本屋で立ち読みした事はよくあります。でも、私にはあまり参考にならないなあ、と思うことがほとんどだったので、購入したことはありませんでした。
しかしこの本のレビューをネットで見てみたら、かなり役に立った、参考になったという人が多かったので興味を持ったのです。


ざっくりこの本の目次を紹介しますと…

第1章 おしゃれな人ほど、少ない服で生きている
第2章 無駄服を増やす、さまざまな罠
第3章 いらない服とすっきりお別れする方法
第4章 理想的なワードローブ大検証!
第5章 買い物に出かける前に
第6章 買っていい服、ダメな服
第7章 おしゃれは「トレンド」から「スタイル」へ
第8章 これからも、ずっと素敵でいるために


全体的に、すっぱり、すっきりとした切り口の話が多く、今まで「服を売るほう」の立場側だったとは思えない潔さがあります。具体的に服をどう着ればいい、というよりは、どういう気持ちや用途で服を着るのか、選ぶのか…という話が中心でしょうか。


ただ、もともとワードローブをかなり厳選している私にとっては、この本の内容の8割はすでに実践済みで、あと1割は「これは実践できない、私には合わない」と思う事でした。
そして残りの1割が「うん、これは私もやったほうがいいな」という事でした。
つまり9割の見解は私と一致したということで、納得しながら読んだということです。

でも、一般の方は服選びについて、ここまで真剣に考えている方は少ないのではないかなと思います。
「オシャレにしたくていっぱい服を持っているのに、自分に合う服が何なのか、どう揃えればいいのかわからない」という人には、とても参考になる「目からうろこ」の指南本ではないでしょうか。



本の冒頭で一番笑って、かつなるほどと思ってしまったのが
「日本女子は、バリエーションの呪いにかけられている」というくだりでした。

「バリエーションの呪い」とは「女子は、毎日違う服を着ていかなければならない」という思い込みのことです。

この著者の主張は、おしゃれな人、とは「毎日服が違う人」ではなく「ダサい服を着ない人」だと。
毎日「前と違うように」と考えてイマイチなコーディネイトで行くくらいなら、「ばっちり決まっている特定のコーディネイト」を何度も着て行ったほうがいい、というのです。

「男性なら毎日同じスーツでもなんとも思われないのに、なぜ女子だけが同じ格好をしてはいけないと思われるのか」…うん、確かにそうですよねえ。


「バリエーションの呪い」…うん、この呪いは私にもかかっていました(笑)
いかに服を「着回し」て、同じ服を新鮮なコーディネイトに見せるか…。
「これだとこの間と変わらないな〜」なんて毎日頭をひねってとっかえひっかえしていたものですが…。
これは、この本を読んで「そうかあ、そうだよね」って思い直しました。

まあ、そうはいっても、本当に毎日のように同じ服だったら、いくら好きな服でもあまりにも変化がないというか、着ていてつまらないですけれども。
「毎日同じ場所で同じ仕事をしている」人でなければ、その日の予定によって違うスタイルになるわけですし。

そして、私はたぶん人並み以上に服が好きなので、ある程度のバリエーションはないとつまらないんです。
私のはおしゃれというよりは、コスプレに近い物がありますからね。
あ、コスプレっていうのは、奇抜な格好をするって意味じゃないですよ!その場やその日のテーマにあった服を着たいってことです。


でも「バリエーションを増やすために、おしゃれ度を下げるイマイチな服を取っておくくらいなら、捨てなさい」という意見は、全くその通りだと思いました。
実際に着てみたら微妙に使いづらいけど、せっかく買ったんだからなんとかして着まわしたい…そう思って、使用頻度が少ない服も取ってあって、なんとか工夫して「そこそこ」な感じで着ていたりしました。

でも「一生懸命がんばって良く見えるようにコーディネイトしないと着れない」ってのは、すでに私に合ってないってことですよね。
確かに、そんな服はないほうがいいのかも。
…と納得して、「バリエーションの呪い」が解けました!(笑)
そして、その場で着る頻度の少ない服を何着か処分しました。

うん、これで、ちょっと前に比べてもだいぶワードローブがすっきりしました。



が、この方が提案している「理想のワードローブ」は…
私にはちょっと合わないなあ、と思いました。

ワンシーズンの服の量として、

「普段履きの靴 2−3足」
「トップス 10−13枚」
「ボトムス 3−4枚」
「ジャケット、カーディガンなどの羽織もの 2枚」

冬はこれに加えてアウターが1、2枚。
ジーンズやブーツ、スニーカー、バレーシューズなどを足してもいい、とありましたが…。

靴2−3足はともかくとして、
ボトムスやトップスの数は、私にはどう考えても少なすぎます。
それはたぶん私が、気温の変化に敏感だからでしょうかね。
私、普通の人が、すごく暑い日に長袖やジーンズを着てたり、涼しい日にノースリーブだの半袖を着ていたりするのが全く理解できないくらい、気温に応じて服を変えているのです。
そうしないと寒かったり暑かったりで不快なのです。

私はいつも、その日の最高気温と最低気温を確認して、その温度変化に対応できる組み合わせを考えているので、重ね着になる事が多いのです。だから、こんな服の数ではとても対応できません。

ボトムスにしても、定番のものだけなら3−4着でもいいでしょうが…、
スカートもパンツもガウチョパンツも履きたい私は、もうちょっといろんな形や柄のものが着たいです。
それぞれ無地、柄、その日の気温や用途にあった丈や形などを考えると、10着はないと足りません。

そしてこの本は、基本的に50代以上向けだからなのかもしれませんが、
「靴は高くて履き心地のいいものを少数で」というのはわかるのですが「3万〜5万のものを」と言われると…、
いいものを手入れしながら長く使えばいい、ということですが、ワンシーズンの靴に9万円〜15万円ですか…、
その値段を出すなら、3年〜5年は使うという前提なのでしょうか。
それにしても、働いている人ならともかく、普通の専業主婦に出せる金額ではありません。

服の方は「毎年自分に合わせてアップデートしたほうがいい」とあるのに…
靴だって毎年微妙に形は変わるわけですし、服が変われば合う靴も変わるわけで。
私は、ほんの数年前に「この靴、高いけどいつか絶対欲しい!」(でも、買えませんでした)って思ってた靴、今の服には合わないような気がするので、そんなに欲しくないんですよ。

だからいくら「ファッションの要」の靴といえど、1足3万円は出せないですね。
私は洋服に比べたら、靴にはまあまあお金をかけていますし、履き心地はかなり重視しますが、それでもせいぜい2万円が限度(それはかなり高いほう)です。この本の提案とは質も金額のレベルも違いますね〜(^_^.)


あと「1〜2万円の革の手袋」とか…、いや、使いませんよ私、革の手袋なんて。
私はカジュアルファッションがほとんどだから、合いませんしねえ。


「2〜3万以上のストール」
確かにストールはいろんな意味で便利です。温度調節にも使えるし、ファッション的にも感度の高いアイテムだし。でも、2〜3万ですか!?
まあ、厳選すれば、いろんな服に合わせることのできるものがあるかもしれませんが…
ストールって服の着こなしを大きく左右するアイテムなので、ある程度の数が欲しいところで。
ひとつ2万もしたら、1シーズンに一枚も買えやしません。


「5千円以上のタイツや、1万円以上の下着」
いや、全然必要ないです。そもそもタイツはほとんどはかないので…
私がタイツをはくのは、冬、スカートをはく時だけなので、年に数回程度しか使いません。
ぴったりした下着も化繊の下着も苦手なんで、着られないし。


著者は「ここにお金をかけるかどうかが、おしゃれな人とそうではない人の分かれ目」と断言されていますが…
少なくとも、私の経済感覚からはちょっとかけ離れてます。
「高級なものこそふだん使いしなさい」と言うのはまあ、わからないでもないですが、
なんか、金額も必要なアイテムも「働く女性」基準って感じがします。
まだ小学生の子供がいる専業主婦が、革の手袋をする機会なんて…ないですよ。


まあ、そもそも私、自分の年代向けのファッション誌を見て「これを着たい」って思った事、全然なくて…。
だいたい、自分の年齢マイナス10歳くらいに提案されている服のほうがしっくり来ます。

ここで「痛い若作りの人」と思われないかと思って言い訳しておきますと(笑)、本当に私には同年代向けの服は合わないんですよね…、試着しても「なんかよけい老けて見えない?」って感じる事が多いです。
自分の見た目からしても、精神年齢も含めても、同年代向けの服はあまり私を良く見せてはくれない気がします。

で、この本は50代向けなので、この本の提案するファッションに40代後半の私が納得するわけはないんですよね。私が持っているのは、アラフォーくらいに似合う服がほとんどですから。
スーツなどのきちんとした格好はあまり好きでないので儀式の時以外はほぼ着ませんし、ふだんに着る服は、天然素材の服でないと気持ち悪いんです。

だからこの本で「買いなさい」と言っているアイテムは、まず私は買わないでしょうね。
具体的なアイテムを選ぶにあたっては、私には参考にならなかったですが…


「無理に苦手分野に挑戦しなくてもいい」とか「欠点を隠すより、好きなところを磨いていけばいい」という提案は、「呪い」にかかっている人にとっては「目からうろこ」の意見なのではないでしょうか。


このあたりの話は、ファッションに限った事ではないかもしれませんね…。
何かと「周囲の目」を気にする日本人にとっては、「自分主体」「合理的」な考え方がなかなか難しいのではないかと思いますが…。
片付け本が流行るのも「自分探し」につながる事だからなのかもしれませんね。
そういう意味で、これは画期的かつわかりやすい提案本ではないかな、と思います。


かくいう私は、自分主体で合理的すぎるので、周囲から浮くことが多いんですけどね(笑)。



最近は経済的な問題もあって「単価が安い服」に走り過ぎていた気がするので、これからはもうちょっと「数を減らして、少し高い服」(あくまでも少しですが!)を買おうかなあ、と思いました。
「バリエーションの呪い」が解けた私は、前ほどたくさん服を揃える必要はないのですから。

posted by はなずきん at 22:14 | Comment(4) | ファッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする