2016年05月02日

母と子の剣道日誌(72)私の「剣友」たち

私の所属している会は、パパママ剣士の多い会です。
親子で剣道をやっている人が、おそらく当市の剣道団体の中では一番多いのではないでしょうか。

しかも、ほとんどの方が全くの初心者、もしくはリバ剣(子供の時やっていて、ひさしぶりに再開した人)です。
ずっと子供の頃から続けている…という方とは、やはり実力の差がありますが、それだけに、パパ剣士さんたちは「剣道にはまっちゃったから、好きだから」続けている方が多いのです。
ただ、ママ剣士さんたちは、「子供がやっているから一緒に」という方がほとんどで、私みたいな「剣道バカ」な方はほぼいないのですが…。


パパ剣士さんたちは、一般男性のレベルからいくと”ほどほど”というところなのでしょうが、私から見ると十分上手くて、強いです。っていうか、私より下手な人はいませんけど…(汗)。
稽古中に「かっこいいなあ〜」と思わず見入ってしまうことも、よくあります(笑)。


パパ剣士さんたちは仕事の都合上、水曜日(夕方から)の稽古にはあまり出て来れず、日曜の稽古に来る方がほとんどです。
日曜日は人がいっぱいいるので、入会当初は誰が誰やら…って感じでしたが、一緒に稽古をするようになって1年が経過し、飲み会などでも話す機会もあり、だいぶ、どんな方達なのかわかってきました。
それぞれ剣風にも個性があり、試合稽古などを見ていても楽しいです。


パパ剣士さんの中でも、私が一番好きな剣風なのが、中学2年男子のお父さん、ENさんです。その上にも高校生のお兄さんがいて剣道を続けていますが、その子が入会した後から剣道を始めたようです。
中学2年のお子さんは、剣道とは違う部活に入ったそうで、ほとんど出て来なくなりましたが、ENさんはよくいらしています。

ENさんは男性陣の中でも一番背が高くて、一緒に組むと面を入れるのが大変なんですが…
構えがすっとしていて姿勢が良く、品のある剣風です。
物静かに淡々と防具をつけている姿が端正で、武士の風格を感じます(^^)


私にもよくアドバイスをして下さるのですが、いつも言葉を選んで相手が不快にならないよう考えていて、ただの注意ではなくて「良くなってほしくて言ってくれている」のだな、というのがわかります。
いつもにこやかにしていていますが、稽古中にふざけている子供にはピシッと注意していたりします。
そのバランスがとてもいい感じで「理想の上司」ってところでしょうか?(^^)
私より年上ですが、精神的には若々しくて、でも落ち着きもあり「ロマンスグレー」という単語が似合いそうな方です(笑)。

昨年、私が忘年会係だった時に、ENさんは2次会の手配をぱぱっと素早くしてくれて、店の人と食事の内容や会費の交渉までしていて
「なんて手慣れてるの!?」
と感心したのですが、後から知ったのですがビール会社にお勤めだったという。
なるほど、だから飲み会慣れしているのかと思いました…。(笑)



稽古以外ではあまりお話をした事はないのですが、「アスリート」という呼称が良く似合いそうな方なのがHSさん
初対面の印象では「見た目がおやじっぽい」(すみません)と思いましたが…面をつけたその姿の凛々しさに驚きました。なんでも、ずっとフェンシングをされていたのだそうです。
どうりで、構えが只者ではないわけです。筋肉もモリモリついています。(笑)
パパ剣士さんの中では、一番パワータイプというか、動きも技のスピードも速く、ズバッと斬り込むような剣遣いをされる方です。

HSさんのお子さん、UM君は身長が高いのですが、お父さんの体型にはあまり似ておらず、太めです。でも幼稚園から剣道をしているだけあって、けっこう強いのです。そんなに振りが大きいわけではないのに打ちが強くて、面や小手を打たれると「いてっ!」という感じです(笑)。そこはお父さん似なのかなあ。



昨年まで子供のリーダーをしていたRS君(がんばりやです!)のお父さんであるSZさんは、中学時代に剣道をされていたそうですが…子供が剣道を始めるまでは、ほとんど運動していなかったそうです。
奥様いわく「けっこうメタボな体型だった」のだそうで。

ところが、子供の剣道を見ているうちにやりたくなり、はまってしまったそうで…剣道を始めてから、10キロ体重を落としたそうで、今ではその”メタボの面影”は全くありません。私がお会いした時はすでにスリムな体型だったので、以前の話を聞いてびっくりしました。
パパ剣士さんたちの中で、おそらく一番熱心に稽古されているのがSZさんです。休日は市の稽古会や、お子さんと一緒に出げいこなどにもかなり頻繁に行っているようです。


この間先生に「SZさんと、はなずきんさんの稽古の出席率は、異様に高いってみんなに言われてますよ」と。…まあ、そうかもしれません(笑)。
子供の皆勤賞の集計をしていた時にふと数えてみたのですが、私は昨年度の91回の稽古中、76回出席していました。大人では一番出ていたのではないかと思います。先生よりも出てるんじゃないでしょうかね…。

そんなに出てるのに上手くならないの?と思われるかもしれませんが、上手くならないから人よりやらないといけないのです!(^_^.)
すぐ上手くなる人なら、ここまではやらなくて済むのかなあって思いますが。
そもそも私は運動神経以前に、基礎体力というか、筋力が足りてないんですよね。筋肉のつきにくい体質なんだと思います。2年かけて、ようやく人並みになってきたかなという感じです。

次男も全然筋肉つかないんですが…、成長期に入ればちょっとは違うのかなあ?
長男なんか全然運動してないのに、そこそこ筋肉がついていて腹が立ちます(笑)。
主人もそうなんですよねえ…。おなかがバーンと出た超メタボ体型で、運動らしい事は全くしてないのに、筋肉はそれなりについているという。こればかりは遺伝なんでしょうね。


SZさんはお仕事も忙しくて出張も多いようなので、私ほどは当会の稽古にいらしてはいないですが、剣道に対する熱心さなら私のほうが負けるかと思います(^_^.)
ちなみにSZさんのお子さんRS君は、87回出席していました。ほぼ皆勤賞ですよ。うーんさすが親子。

次男と同じ学年のRS君は、今年は中学生です。リーダーは6年生の役目なので、無事リーダーの役目を終え、先日表彰をされました。

先生が賞状を読み上げている間、一瞬RS君の目に涙がにじんだのが見えました…。

リーダーということで、いろいろ大変なことがあったのでしょうが、その1年間の事を思い出したのでしょう。稽古もリーダーもがんばっていたRS君の涙に、ちょっとぐっと来てしまった私でした。



あっ、ちなみにうちの次男は50回しか出てなくて、愕然としましたよ!(笑)
もう〜、半分近く出てないんじゃないの〜。
まあ、それでも辞めてないだけマシ、ってところでしょうか。目標低いなあ。(汗)



昨年はあまりいらしていなかったけれど、最近よく稽古に参加されているOMさん。昨年度の副会長(女性)のダンナ様です。
副会長の引継ぎの話をしていて知ったのですが、前副会長さんは「見るほうの剣道の大ファン」だという事を知りました。お子さんの剣道を見ているうちにはまっちゃったそうです。
ダンナさんがT大学の体育学系出身で、あの有名なTの内選手にも会いに行ってきたのだとかで、お子さんとTの内選手のツーショットの写真も見せていただきました。
前副会長さんの「剣道の好きっぷり」は、私といい勝負かもしれません!(笑)

でも、申し訳ないのですが、OMさんは一見「体育系」には見えないのです〜。よくそう言われる、とご本人も前副会長さんも言っていましたが…。
でも、お仕事はスポーツドクターをされているらしいです。

OMさんはいつでもギャグを飛ばしている方で、微妙に”寒い”時もないわけではないのですが、最近はその外し方も楽しく感じるようになってきました…。夫婦揃ってお酒がお好きなようで、いつも「二日酔いだ〜、バテるわ〜」と言いながら稽古をされています(笑)。

OMさん、一見そんなに強そうに見えないのですが(すみません〜)実際に対峙すると、どっしりとしていて動きのブレが少なくて、いつも打ち負けてしまいます。ちょっとした隙にもギャグを飛ばしながら相手してくれるのですが、打ちこむ時は本気なんですよねえ。(笑)
この間、かろやかな足取りで体育館の中を走っていたので「OMさん、早いですね〜!」と言ったら
「いや私、こう見えてもアスリートですからね?20年前は」
とおっしゃっていました。(笑)

ちなみにOMさんのお子さんTH君(小学4年生)はかなり剣道に対して熱心で、うちとあとひとつ別の会に入っていて、出げいこもしていて、週6日稽古しているそうです!
稽古している本人ももちろん偉いけど、それに付き合っている前副会長さんも凄いなあ〜と思います。私、そんなに子供の送り迎えばっかりするのはめんどくさくて無理です。(笑)

「そんなに剣道が好きなら、前副会長さんも剣道、一緒にやりましょうよ!」と言ったのですが
「いや、好きすぎて、稽古の時に相手に見とれちゃいそうで」と言ってまして…、
いや〜、私もそんな感じなんですけど(笑)。

でもこの間、OMさん(ご主人)の大人稽古が終わるのを待っている時に、竹刀を振りまわしている前副会長さんを、私は見逃しませんでしたよ!(^^)
やっぱり、本当はやりたいのでは…?
女性では私より新人が入って来ないので、ぜひやってほしいのですが!



他にもいろんな方がいらっしゃいますが、みなさん個性的で、剣道に対して真面目で、一緒に稽古していて楽しいなと思います。
強豪剣友会にいて、トップレベルを目指すような方たちとは、剣道に対する想いも姿勢も違うのだと思いますが…

40過ぎから剣道を始めたら、トップレベルなんて狙えるわけないし、狙うつもりもないのでしょうが、みなさん、自分のできる範囲内で一生懸命やろうとしています。
そしてそれに対するN先生も、体力的な無理はさせないけれども、手は抜かないで一生懸命やってほしい、という姿勢で教えています。
これぞ「大人の習い事」なんだなあと思います。
だから私は、今の会の雰囲気はとても居心地がいいのです。


いつも稽古の時はパパ剣士さんたちとはそんなにゆっくり話す機会もなく、たまにある飲み会くらいでしかお話できないのですが、いつも一緒に稽古をがんばっている、という連帯感がどこかにある感じがします。
このくらいの距離感の「剣友」も悪くないな、と思っています。


今度、6月にある市民大会に向けて、大人たちの「出稽古」があります。
「今年こそはパパママ剣士たちに勝たせたい」N先生がセッティングして下さいました。

実は今まで(少なくとも私がいる間は)うちの会としては出稽古をやった事がなかったのですが…
私も、警察の時の子供の出げいこについていった事はありますが、自分が出稽古するのは初めてなんですよ!
楽しみのような、緊張するような。


ただ今の会でひとつだけ残念なのは、ママ剣士では、そこまで剣道に熱心な方がほぼいない事です。
大会なども、みなさんいまひとつ尻込み気味で…。私より強いのになんで〜?って思っちゃいますが…
誰か、剣道大好きなママさんが入ってくれませんかねえ〜?
やっぱり、前副会長さんをそそのかすべきでしょうか?(笑)

posted by はなずきん at 13:57 | Comment(9) | 親子で剣道2剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

母と子の剣道日誌(71)ありがたき、会長の恩

私のいる剣友会の会長のY先生は、長年会長を勤めていらっしゃいました。
が、昨年、体調を崩されたのと、奥様もご病気ということで、会長職を退くことになりました。

Y先生は、70代の男性で7段をお持ちです。
詳しく聞いたことはないのですが、剣道歴はかなりの長さでしょう。剣道と共に歩んできた人生、なのだと思います。

何度かお相手していただいた事がありますが、動きは少ないのに全く打ちこんでいけません。中心から全く剣がぶれないのです。私だけでなく、もっと高段の先生と稽古されるのを見ていてもそんな感じです。

例え体があまり動かない老剣士であっても、血気盛んな若者にも負けない、違う強さが出てくるのが、剣道の奥深いところだなとよく感じます。


Y先生は一見、厳しそうな雰囲気に見えますし、言う事はズバッと言ってきますが、相手の事を思って下さっているのがわかります。内面はきっととても優しい方なのだと思います。

昨年もそんなに稽古に出てきている回数は多くはありませんでしたが、来ている時はみんなに目を配っていて、「ここをこうしたほうがいいよ」とか「前より良くなってるよ」とか、子供にも大人にもよく声をかけていました。



Y先生は、私が入会した当初から、何かと気にかけて下さっていました。

以前いた会では、私は先生には「できてない」という事ばかり言われていました。
確かに上達は遅かったですが、やる気もあって、一生懸命努力をしていたのに、ほめてもらった事などほぼありませんでした。
なので、今の会に移ってくる頃には、すっかり自信を喪失していたのです。


入会当初に「初心者で、全然できてないんです」と言う、私の稽古の様子を見て、
「あなたは初心者じゃありませんよ。ちゃんと基本はできてます。自信を持ってやりなさい」
と言ってくださったのが、Y先生です。

これは、私をやる気にさせるためのお世辞なのかな…、と思いながらも、
それまでほめてもらった事などなかった私には、その言葉がどれだけ有難かった事でしょうか。


それからも何かと、私のできてないところ、できているところ…、
いろんな事をアドバイスいただきました。
そのたびに、本当によく見てくださっているんだな、ありがたいな…、と心強く思ったものです。



しかし、昨年の冬頃から、Y先生は来る回数が激減していました。
おそらく、奥様のお具合が悪かったのかと思います。

私が1級審査に落ちたのが1月。
その後、Y先生にお会いしたのは、2月末頃だったでしょうか。

審査直後は落ち込んでいたものの、その頃には気を取り直していた私ですが…
ひさしぶりに会ったY先生の、私への第一声は、
「思ったより元気そうで良かった」と。

私が審査に不合格だった事は、他の先生から聞いていて、
私が落ち込んでいるのではないかと心配していたのでしょうね。

「これで、あきらめちゃだめだよ。気にすることない。
次は絶対受かるから、受けなさいよ。」

Y先生はそう言って下さいました。
ああ、Y先生は、私に会ったらそれを言おうと、ずっと思っていてくれたんだな…、
もう、それだけで十分、嬉しかったです。



そして昨日の稽古で、またひさしぶりにお会いしたのですが…
まもなく1級審査がまたあるので、それに向けた稽古をしていたのですが。

「前、落ちたということを気にして上手くいかなくなる人もいるけど、気にしちゃ駄目だよ。
落ちたらまた受ければいいんだから。何度でも受けられるんだから。」

そう言って下さいました。
Y先生は、稽古に来ない間も私のことを気にかけてくれていたのですね。

「はい、落ちたら受かるまで何度でも受けます。がんばります」
私は、そう答えました。



正直、次の審査に不安がないと言ったら嘘になります。

ちょっと前に当会の先生から、私が1級審査を受審した時、審査員の先生たちの間で、合否どちらにするのかちょっと論議があったらしい、と聞きました。
つまり、問題なく合格というレベルには達していなかったが、かといって全然ダメ、というわけでもなかった…ということなのでしょうか。

しかし、前回の審査から、果たして私がどれだけマシになったのか…というと、がんばっていたわりには、さほど変わっていない気がします。
「手を引きつけて打つ癖」は、前よりはよくなったようですが、焦ると出てきてしまっています。
それにまた、強い相手に当たってしまったら、一本取るのは難しいかもしれません…。
前と全く同じ審査基準だったら、例え失敗をしなくても、また落ちないとは言い切れないです。



でも…、やるしかない、です。
受けなければ、受かることもないのですから。



Y先生、大人担当のN先生をはじめ、どの先生も今回こそ私に合格してほしいと思っているようです。
審査まであと一か月ですが、できるだけの努力はしたいです。
それが教えてくれたこと、見守ってくれていたことへの恩返しかな…と思います。


過信はせず、でも「絶対受かるんだ」という気合いを持ってのぞみたい。
次にY先生にお会いする時には、いい報告をしたい、です。


posted by はなずきん at 10:14 | Comment(5) | 親子で剣道2剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする