2015年11月13日

母と子の剣道日誌(56)「小さい面」の特訓!?

昨日は稽古がありました。
いつもは稽古は水曜日で、市内の小学校の体育館で稽古をしているのですが、小学校が学芸会の前だからでしょうか、1か月ほど体育館が使えない状態で…昨日は市の武道館での稽古でした。

いつもと曜日が違うせいか、参加者は非常に少なく…
子供は5人、大人の生徒は私を含めて3人しかいませんでした。
でも先生は4人もいたので、かなり贅沢な稽古でした(笑)


以前にも書きましたが、私は「小さい面」がなかなか上手く打てていません。

腕を上に振り上げてから打つのが基本の「大きい面」、実際に試合で使うのは前に向かって素早く打てる「小さい面」なのです。
つい、振り上げて打ってしまっているのを直してやっているつもりなのですが、どうもどこかが上手くできていないらしく。

今日の稽古でも、何人かの先生に「こうやって打ちなさい」と教えてもらってやってみたのですが、それでもできていないようなのです。
なので、子供稽古が終わった後の自由稽古の時間に、先生に教えてもらう事にしました。
いつも自由稽古の時間は、出げいこなどの方が多く、初心者の私なんかがやってていいの?という雰囲気がしたので、私はめったに出たことがないのですが…

昨日は自由稽古の人数も少なくて場所が空いていたし、子供稽古のほうがそんなにハードではなかったので、私の体力も残っていました。
家で、どこが悪いのかわからないまま練習するより、ここで先生に教えてもらったほうがいいだろう…と思い、先生をつかまえて「小さい面」の特訓?をすることにしました。

まず最初に教えて下さったのが水曜日に子供を教える担当のS先生です。
SZ先生はユニークな語り口で、子供にわかりやすい教え方をします。

SZ先生は
「小さい面の練習は、家で座ってテレビ見ながらでもできるんですよ」
と言います。


「まっすぐな壁のあるところに、背中と頭をまっすぐつけてあぐらをかいて座るんです。
そして竹刀を構えて、斜め前にまっすぐ突きだす練習をするんです。
立ってやってもいいですが、座っても立っても、背中と頭をぴったり壁につけたままするように気を付けてやってください」

つまり…SZ先生は「面を打つ時は、まず、姿勢がまっすぐであること」が重要だというわけです。
つい前傾したりしがちな姿勢をまっすぐにするため、壁を利用して「姿勢を崩さない練習」をするわけです。
そういえば、以前警察で、私の姿勢を直すために、先生に背中に物指しを入れられたことがありましたっけ…、

そして手のほうですが…
私は小さい面を打つ時、竹刀を持っている手を手前に引きつけてから竹刀を出す癖があるそうなのです。
自分では言われるまでわかっていなかったのですが。
しかしその引き付けをすると、打つのが遅くなるのと、相手が「こちらが打ってくる」とわかってしまいます。だから引き付けないほうがいいのです。
そこで、ただ左手で竹刀を斜め前にまっすぐ突き出すようにする、のだそうです。
そして打つ瞬間に竹刀を握った手を絞ることにより、スナップが利いて、バシッと当たるのです。

その際、左手の小指を柄頭(手元の部分)にかけて押し出すようにするのがコツだそうです。
右手は軽く持っているだけなので、左手で竹刀を突きだしたら、右手のほうは(相対的に)左手に近づくような位置になるのです。

そして、実際に立って打つ時は、まっすぐな姿勢を崩さないまま、左足のかかとをぐぐっと上げ、体重移動をさせつつ左足で蹴りだして右足で踏みこみ、それと同時に竹刀を突きだすようにして面を打つ、のだそうです。

これはSZ先生流の打ち方であって、他の先生のやり方とはちょっと違うかもしれませんが…
SZ先生いわく「これだと、体や頭が動く前に竹刀が先に出るので、相手は面が来るとわからず、防げないまま当たるんです」と言います。
実際にSZ先生にそのやり方で私に対して面を打ってもらったら、SZ先生をじっと見ていても、いつ面が来るのか全くわからないような時にいきなり竹刀だけが飛んでくるような印象を受けました。
なるほど、確かにこんな面が打てたら、バシッと入るでしょうねえ。

…と、ここまで教わったところで、SZ先生は「明日出張なんで、このへんですみません」と言って帰っていかれました。


引き続き、その様子を見ていたSN先生が私の構えについてアドバイスをくれました。
SN先生は日曜日の主担当の先生です。子供に優しすぎるのが玉に傷ですが、本当にいい方なんです。

「はなずきんさんは、竹刀を構えた時に、柄頭の位置がちょっと高いです。もうちょっとこころもち低め、へそ下あたりがいいですね」
あと、脇が空いているので、そこを締めて、二の腕は体につけたほうがいいです。はなずきんさんは構えた時にちょっと腕が浮いているので、打つ瞬間に引きつけてしまうんだと思いますよ」
「剣先の位置はどのあたりがいいんですか?」
「やや低めがいいですね。よく、剣先は相手の喉に当たるような位置、と言いますけど、それよりこころもち低く構えていいと思います。そうすると、実際に手を伸ばした時に喉に当たるような位置になるので。
手元が上がり過ぎると小手を打たれるので、上げないように気を付けてください。
鏡で構えを見てみて、小手が打てる位置に見えていたらいけないんです。中段の構えは、相手に小手が打てない位置ってことです

なるほど…中段の構えがきちんとできているかどうかは、鏡で自分を打つつもりで見てみればいいということですね。
ここでSN先生は、他の方との稽古に入ったので、私はひとりでしばらくの間、S先生に教わった「小さい面の打ち方」を練習していました。
ちなみに、他の数人の大人の方は、来週末の段審査に向けての形稽古をしていて、N先生はそちらを教えていました。
N先生は「こちらが終わったらはなずきんさんを教えますから」と言って下さっていたのですが、たまたまその時、出稽古に来ていた方の手が空いていたので…私を見ていただける事になりました。


出稽古にいらしていたのは、当市でトップレベルを誇るN剣友会の男性、MRさんです。
良く出稽古にいらしているのを見るのですが、見るからに強そうなので、私なんかが相手するレベルではない…と、今まで全く接触がありませんでした。

MRさんは確か、秋にやった市の大会でかなり上位だったはず…と思って、家に帰って調べたら、なんと成人男子4段以上の部で優勝されていた方でした!(汗)
しかも二刀流を遣う方なのです!家で調べてから、大会の決勝で二刀流の選手の試合を見た事を思い出しましたが、あれがMRさんだったのですね。
上段の方はたまにいますが、二刀流の方はかなり少数派なので、印象に残っています。
あの決勝戦は迫力があってすごかったなあ…。

そんなに強い方なのに、教え方はとっても丁寧でした。
私に実際に面を打たせて、直すべきところを指摘して、また打たせてくれます。
自分でも見本を何度か打ってくれましたが、それはもう、惚れ惚れするような打ちです。
二刀流ってことは、ふだんは片手で面を打っているわけで…私にはもちろん普通の面を打ってくれたのですが、バシッといい音がしながら、それでいてほとんど痛くない、素晴らしい打ちでした。
何度も片手だけで連続で打つ、という見本も見せてくれたのですが、全く軌道にブレがありません!何度打ってもきれいに正面に入っています。

私は打たれながら「うわー、カッコイイこの人!」と感動してしまいまして。
「上手い人に打たれるのが好き」な私は、それだけで嬉しくなってしまいました(笑)


が、呑み込みの悪い私は、教えていただいた少しの時間ではうまく直すことはできなかったのですが…
でも丁寧に見てくださって、私の欠点をズバリ指摘してくださったので、自分の打ちの何がいけないか、よくわかりました。

MRさんいわく、私は大きい面を打つ時は、比較的基本に忠実に打てているようなのですが、
小さい面になると、打つ時に頭が下がってしまうのだそうです。
また、打つ前に脇が開いているので、一回引きつけるような形になってしまうのではないかと。
大きい面の時は脇が開いていないので、それと同じように打てるよう意識してみてください、と言われました。
なるほど…やっぱり大事なのは「姿勢」なんですね…。
しかしほんの少し私の打ちを見ただけなのに、私のできていない所をすぐに見抜くMさんの眼力はさすがです。上手い人はやっぱり、見る目があるんですよねえ。

ふだん、一斉にやっている稽古だと、自分の弱点だけを繰り返し反復練習する、というのがちょっと難しいのですが、こういう時間だとゆっくり見てもらえるのでとても参考になりました。

それに「高嶺の花」「強くてなんだか恐そう」と思っていたN剣友会のMRさんが、とても丁寧に教えてくださる方だったのもなんだか嬉しくなってしまった私でした。
MRさんは面をつけていると、とてつもなくがっしりと強く見えるのですが、面を外したら案外優しそうな感じの方だったのです。それでもやっぱり強そうな風格がありますけれども(^^)

「私、いつもこちらに出稽古に来ていますので、また声をかけてください」と言われ、
「いやー、私、超初心者なんで、上級者の方に見ていただくのは申し訳なくて…」と言ったら
「そんな、遠慮はしなくていいですよ」とおっしゃってくださって。

N剣友会の方って、あまりに強い方ばかりで、大会の時には当たりたくないので、勝手に「敵」なイメージが漠然とあったのですが…
「強い人」にめっぽう弱い私は、MRさんのファンになってしまいました(笑)。
あとMさん、実はとある戦国武将と同じ苗字でして…そこもカッコイイのです〜。なんたって、苗字が垂に書いてありますからねえ、剣道の場合は。苗字がカッコイイというだけでもけっこう好きな私です(笑)


でもやっぱりなんだか申し訳ないので、次に会った時に教えてください、と声をかけられるかどうかはともかくとしまして(汗)出稽古に来ている方は「強すぎて別世界」と感じていたのですが、そうでもないんだな…ということがわかったのも収穫だったなあ、って思ったのでした。
今度Mさんが稽古していたら、どんな戦い方をしているのか、じっくり見てみたいです。

今日は、いろんな先生に教えていただいて本当にいい日でした〜。

次の稽古まで、小さい面の練習、家でもがんばります!
posted by はなずきん at 14:30 | Comment(7) | 親子で剣道2剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする