2015年09月29日

母と子の剣道日誌(47)私の「剣道萌え」ポイントは…

今回は「剣道日誌」というより、ほぼ雑談なのですが…

今までブログにちょくちょく書いておりますが、私は、剣道に関するものにかなり「弱い」です。
特に、剣道をしている人に対してはほぼ、無条件に評価が上がるんです…(笑)

なんかもう、見てるだけで(聞くだけでも?)カッコイイって思っちゃうんですよねえ。

そもそも、私はいつからこんなに「剣道萌え」になったか…
実はそれはそんなに昔の事ではありません。



私は20代前半に池波正太郎(時代小説家)の「鬼平犯科帳」を読んだのですが…
鬼平犯科帳の主人公、鬼平こと長谷川平蔵は凄い剣術の腕があり、その描写に痺れまして、剣術が好きになり。そして深い人間ドラマを描く池波正太郎氏の大ファンになり、作品のほとんどを読みました。


中でも特に私が好きなのは「剣客商売」(けんかくしょうばい)という作品です。(ドラマ化も何度かされています)
舞台は江戸時代の中期。
老剣客「秋山小兵衛」とその息子「秋山大治郎」が主人公で、その話に出てくる男装が麗しい女剣士「佐々木三冬」が私は大好きです。
三冬はのちに秋山大治郎の妻となるのですが、登場時は男装(武士の姿)で剣術を修業しており、とある道場の「四天王」と言われるほどの腕を持っています。

この、秋山親子や三冬の剣術の描写がとてもカッコよく、それがきっかけで「私も三冬みたいになりたい!剣道をやりたい!」と家の近所の剣友会に入ろうとしたのですが、なぜか断られてしまい…
その後も剣術はずっと好きで興味はあったものの、それから、次男が剣道を習い始めるまでは、私は剣道とは縁がありませんでした。


次男が最初に入った剣友会は、今思うとチャンバラに毛が生えたような事しか教えてもらえず、見ていても全くかっこいいと思えていなかったのですが…
次に、次男が移った警察の道場で、私が最初に見た子供の試合が「納会」で行われた「高点試合」と呼ばれる部内の勝ち抜き戦でした。

年齢が小さい子から順に組んで試合をして、負けた子はそこで終わりで、勝ったほうが次の(年齢が上の)相手と戦います。最終的には「勝った回数」をポイントに直して、点数の高い子が優勝、という形式になっています。

その選手の中に、当時小学6年生だったK郎君という子がいたのですが…
この子がとにかく強くて、年齢が上の中学生にもどんどん勝っていくんです。
この「高点試合」ではK郎君が優勝しました。
戦い方が迫力があってカッコ良くて私好み!もう、その時点でファンになってしまいましたが、後から、市の代表に選ばれているような子だと知り、なおさら惚れてしまいました。
そして本名がいかにも強そうな名前で、それもカッコいいんです〜。

うちの長男とほぼ同じ年の子ですが、私にとっては「憧れの先輩」って感じで、稽古を見ているだけでもカッコよくてドキドキしてしまうくらいでした。(いい年して何言ってんだか…ですが(笑))
だから私が剣道を習い始め、防具コースに移り、一緒に稽古ができるようになった時は嬉しかったですね。もっとも、私は全然下手でろくに相手ができず、迷惑をかけてしまいましたけど…
それでもたまに相手になった時は、すごく丁寧に私にいろいろ教えてくれて、強いだけではなくて性格も本当にいい子でした。

彼は剣道をしていない時はシャイで無口で、合宿の肝試しでは怖がって年下の女の子の後ろに隠れていた…という逸話もあるのですが、彼のお母さん曰く「道着を着るとスイッチが入る」そうで、稽古や試合の時は本当にカッコイイのですよ。そのギャップがまた、漫画の主人公みたいで私のツボでした(笑)。

しかも、彼は美男子だったのですよ。
私は男性の顔立ちはそんなに気にしないほうで、むしろ才能に惹かれるほうなのですが、K郎君は剣道が強い人ならではのキリっとした表情がある美男だったので、それも良かったですねえ。

K郎君は今は中学3年生で、剣道を続けています。
こちらが道場を変わってしまったので、全然会う機会がないのですが、今でも私の憧れの存在です。
ずっと彼の試合を見たいなあって思っているのですが、部活が剣道部の中学生はほとんど市の大会に出てこなくなるので、全然見る機会がないんですよね…。
彼は市の剣道連盟のHPにも時々出てくるので、チェックしていたりします(^_^.)

ところで、剣道漫画「六三四(むさし)の剣」の主人公の六三四は、小学生編ではやんちゃ顔に描かれているのですが、高校編ではけっこう美男子になっているのですが…
K郎君は、六三四みたいなカッコイイ剣道青年に成長してくれるのでは…、と密かに楽しみにしている私なのです。

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このK郎君の出ていた「高点試合」を見た時からでしょうかね…
剣道がカッコイイ!面白い!ってはっきりと思うようになったのは。
基本コースの稽古内容がとても面白くて、剣道の奥深さ、楽しさに目覚め、さらに防具コースの子の稽古や試合を見るようになったら、ドキドキワクワク、とにかく楽しくてしょうがなくなってしまったのです。
それで私もどうしてもやりたくなってしまって、始めてしまったわけですが…。

私も剣道を好きになったばかりの頃は、試合を見ていても、いつ技が入ったのやらって感じでしたし、垂ネーム(ゼッケン)を見ないと誰が戦っているのかもわかりませんでした。
しかし見慣れるうちに「構えを見るだけで誰だかわかる」ようになり、ますます稽古や試合を見るのが楽しくなってきてしまいました。



警察には強い子がいっぱいいまして、市の大会ではメダル圏内レベルの子も少なくなかったです。
私も「強ければ誰でも好き」ってわけじゃないんですが、それでも強い子には一目置いていました。
K郎君は別格ですが(笑)、それ以外にもこの子の戦い方はいいなあって子が何人かいて、試合稽古をしている時も、ひそかにひいきの子のほうを応援していたものです。



次男の学校の同級生、RM君は次男より後に同じ警察の道場に移籍してきたのですが、RM君は移籍前から強くて、警察内の小学生の中でも1、2を争うような感じでした。
RM君は、次男と幼稚園と小学校が同じだったのですが、それまではあんまり仲が良くありませんでした。
RM君は典型的な「いたずら坊主」&「やらかしちゃう」子で、学校中の先生に覚えられているようなタイプです。外ではおとなしめの次男はからかわれたり、微妙にいじめられたりしていたようです。
それが剣道が一緒になってからは、案外趣味が合うこともわかって、わりと仲良くなったのですが…

RM君はけっこう図々しいタイプなのですが(笑)愛嬌があって憎めない感じの子です。
でも次男に柔道の技みたいなのをかけてきたりして、本気で次男が嫌がっている時もあったり、うちのエアガンを壊してしまった時にきちんと謝らなかったりとかもあって、最近はあまり一緒に遊んでいないようです。
でも私はRM君の強さと剣風がけっこう好きでして…「悪ガキ」なところを見てもやっぱり「この子好きだなあ」って思っちゃうんですよね。
彼は剣道が強いおかげで、だいぶ私の評価がプラスされちゃっているのかなって思います(笑)



というわけで、私が剣道を好き!と意識してから、実は3年くらいしか経ってないんですけど…
でも、かなり好きなんですよね…。上手い人の試合を見ると、ゾクゾクしちゃうくらいですから。
これはもう「剣道萌え」というレベルかと。




そんな私の「剣道を見る時の萌えポイント」を今日はお話したいと思います。
…ってここからやっと本題ですか?(笑)

自分が剣道をやっている時も「剣道のこんなところが好きだな!」って思うことは一杯あるのですが、今回は「見て、いいと感じる事」について書きますね。
ちなみに、私は老若男女関係なく、剣道をしている人すべてにこの「萌え」は適用されます(^^)


まず、最初に書いたように「剣道をやっている」というだけで評価アップです。
そして、道着姿は特に好きなので、道着を着ているとぐんと評価が上がります!
道着がボロすぎる、とか着こなしが変、というのでない限り、誰でも、もれなくかっこいい!って思っちゃいますねえ。
ちなみに、道着は新品よりも「少し色あせてる」くらいのほうが、上級者っぽい感じでカッコいいのです。


だから、例えすごく強くてカッコイイ先生でも、ジャージ姿で出てきたらちょっとがっかりです…(笑)
稀に着替える時間がないとか、仕事帰りで道着を忘れたとかの理由で、来た時の私服で先生が教える事もあるのですが、「なんで着替えてくれないの〜」って心の中で思ってしまう私です…。


そして、防具をつけている仕草を見るのも好きです。
「戦いの準備中」というような、微妙な緊張感があるのがたまりません…。
前、自分が防具をつけられていなかった初心者の頃は、特に憧れでしたねえ〜。
だから、自分が防具をつけられるようになった時は本当に嬉しかったです。

もちろん、防具を付け終わってる状態も好きです!
ただ、面をつけると顔が見えないので、面をつける前の状態のほうが好きですけど(笑)。

そして防具そのものがカッコイイ人もいいなと思います。
特に色がきれいな胴とか、胴の胸部分の細工が高級感があるのとか、上級者っぽくていいんですよね。
私が持っているのは全然高級な防具ではないのですが、胴の色にはこだわりがあって…
私はそんなに高くないセット物を買ったのですが、それに少し追加料金を払って色胴にしてもらいました。「紅溜」という、少しムラのあるえんじっぽい色です。


そして何より、剣道が強い人にはもう、かなり弱いです!(笑)高段者も素敵です。
でも、ただ段が多ければいいというわけではなく、戦い方(剣風)が好みかどうか、というのがありまして…

私はやっぱり「強く美しい剣道」が好きです。
中には「喧嘩剣道」みたいな、とにかく勝てばいいんだろう!って感じの荒っぽい戦い方をする方もいらっしゃいますが、そういうのはあんまり好みではありません。
もともと江戸時代の武士が好きな私ですから、やっぱり「武士道精神」が感じられる戦い方をする人が好きです。
だから、最初と最後の礼がカッコイイとか、構えに迫力がある、っていうのもぐっと来ます。


相手を誘うようにずっと体や剣先を揺らしているような戦法とか、フェイントを多用しているのが目立つような感じも私は好みではないです。やたらと鍔迫り合いの時間が長くて、なかなか攻撃をしかけない人も、潔くないなあって感じがします。
打てる間合いに入っても下がったりせず、正々堂々、正面からスパーンと面を入れていくような戦い方をする人が好きですね。

やっぱり、ふだんの性格というか、内なるものが戦い方に出る気がしますね。
剣道をずっとやっていて強い子は、素直な子のほうが多いと思うのですが、中には意地悪だったりひねた子もいて、そういう子は戦い方もどこかずるい感じがあるような気がします。



それから、戦っている時の姿勢がいい人が好きです。
ちょっと前の、剣道の世界選手権の副将を務めていた「安藤翔」選手がまさにそんな感じです。
剣道は「体幹」つまり体の中心部がぶれないことが、強さにつながるのですが…
安藤選手は、どんな体勢になっていても、決して体幹がぶれないので、見ていて非常に美しいのです。
私の憧れのK郎君もそういうタイプなんですよね。



あと、そのあたりの「萌えポイント」とは微妙にマッチしない事もあるのが、剣道にはつきものの「気合い声」です。これが人により本当にさまざまで。
剣風は好きで、戦い方はカッコイイ!って思うのに、気合い声だけは好みじゃなくて、ちょっと残念!な気持ちの時もあります(笑)
しかしどんな声でも、声が小さいのは良くないですね。やっぱり、しっかり声を出している人のほうが好きです。

男性でも「キャー」みたいな奇声を出す方もいますし(そういう流派があるのです)、「うぉあたたたー」みたいな、漫画っぽい感じの声の方もいたり…
聞くと笑ってしまうような不思議な声の方も稀にいて、その声はむしろ出さないほうが…って感じる事もありますが、さすがにそういう事は本人には言えないですねσ(^_^;)

私は正統派の「ヤー」に近いような形の気合い声が好きです。実は、次男の気合い声がけっこう好きだったりするのですが…そこだけは本当にほめたいです、というかよくほめてます。
次男はふだんはそんなに声が大きいほうではないのですが、剣道の時はいい声出してるんですよね。
でも最近次男は声変わりしつつあるので、これからはどんな声になるのかなあ。

わりと年配の「おっさん」ぽい感じの方だと「ホイサー!」みたいな掛け声もけっこう合っていてカッコいいなと思います。
女性や若い方がそんな感じで言っていると微妙に違和感がありますけど(笑)




…とまあ、まだまだ細かい事はありますが、本当にきりがないのでこのへんで。
そんなに「剣道愛」にあふれている私なので…
道場にいるだけでも「カッコイイ!」の連続で、けっこう楽しかったりするのですが。

でも、見ているだけより、やっぱり自分もその「憧れ」の中に入れたのが本当に嬉しいのです。


私も、あのオバサン、カッコイイって思ってもらえるようになりたいなあ。
まだまだまだ…っていうかそんな日が来るのか、ですけど。(笑)


本日は本当にたわいもない与太話にお付き合いいただき、ありがとうございました
<m(__)m>

タグ:剣道
posted by はなずきん at 00:39 | Comment(4) | 親子で剣道2 剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月27日

母と子の剣道日誌(46)大会後の、初稽古。

今日は、ひさしぶりに稽古に行きました。

大会後、早く稽古に行きたかったのですが、シルバーウィークをはさんだため、わが家の外出の用事があったり、稽古が休みだったりして参加できなかったのです。
次の稽古まで長いな〜と思っていましたが、今数えてみたら空いていたのは2週間でした。
ふだん週2回なので、2週間空いても長く感じるってことなんですね。

今日は当番だったので、早めに行きました。
ひさしぶりの稽古なので、なんとなくウキウキしながら体育館の窓を開けたり、書類を書いたりしていました。私、誰もいない体育館に一番乗りするの、けっこう好きなんですよね(笑)。



ところで、ブログに書いてなかったですが、今、次男は水曜日のみ稽古に参加しています。
ちょっと前から稽古に行くのを嫌がっていたのですが、なんとか連れていっても車からなかなか出てこないで稽古に遅刻したり、途中で「お腹が痛い」などと言い出して休んでしまったりと、だらだらするのが続いたので、話し合いをして…。

次男はもともとなんでも面倒がりで、塾も学校も宿題も「めんどくさい」と言っているくらいなので、「剣道も辞められるのなら辞めたい」というのが本音なのです。
でも、剣道そのものが嫌いなわけではないし、初段も取らずに辞めるのはもったいない、と本人も思ったようで…。
ということで、「初段を取るまでは続けるが、日曜日の稽古はきついので水曜日だけ」という事にしたのです。そのかわり、稽古に出る時はだらだらしないでしっかり稽古すること、と。

子供に甘いと言われそうですが、それでもここで辞めるよりは続けて欲しかったので、そのような形でやらせることにしました。
なんでも面倒な次男がここまで剣道を続けてきただけでも、奇跡みたいなものなので…。




さて、話を戻しまして…
というわけで、今日は私だけ参加ですが「子供時間」から参加してきました。
(子供と大人の合同稽古の後に、大人だけの稽古があるのです)
2週間ぶりなので、微妙に体がなまっていましたが…。

準備体操と素振りが終わって…「入会当初よりは素振りがきつく感じてない」事に気づきました。
日曜日は子供の時間だけで2時間半あるので、準備体操や面をつける前の素振りに長い時間を割いています。
木刀で素振りをしていますが、全部合わせて300本程度です。
300本はすごい多い、というわけではないですが(もっとやっている所もあるとは思います)、前の警察では稽古時間自体が短かかったので、面をつける前の素振りは100本くらいだったと思います。

それに比べたら今の会は素振りが多いので(日曜日は時間が長いので水曜日より多いのです)、入会当初はきつくて、最後のほうはまともに振れていませんでした。
でも、今日はいちおう最後までなんとかやることができていたので(そんなに余裕はなかったですが…(笑))、前よりは力がついたのでしょうね。
あるいは、やり方のコツが前よりはつかめたのかもしれません。下手なほうが、力が入り過ぎて疲れてしまいますから。



素振りが終わり、型稽古の前に休憩をしていたら、Kさんが話しかけてきました。(先日の、大会前の稽古で、会長さんに面をほめられていた方です)
Kさんは私とだいたい同年代のリバ剣の女性で、学生時代に剣道をされていたそうで、2段を持っています。
お子さんは剣道をやっていないそうで、おひとりで参加されています。

Kさんは関西弁で話す、気さくな面白い方です。
私から見るとかなり上手な方なのですが「やっぱ、ひさしぶりだから全然できてないわ〜、きっついわ〜」といつも明るくぼやいています(笑)。

Kさんは先日の大会の試合には参加されなかったのですが、私の試合を見に来て下さっていたそうです。その後も用事があったのですぐに帰ってしまったそうで、私はKさんが大会に来ていた事自体、今日まで知らなかったのですが…。
Kさんが会場に着いたらちょうど私の試合をやっていて、Kさんは2Fから見ていたそうです。(1Fが試合会場)


K「はなずきんさんの試合、凄かったですね!もう、感動しましたわー。」
は「そうですか〜!?私、何をやったのか、何をされたのか、全然覚えてないんですよ」
K「はなずきんさんが一本取った時、応援の方たちがすごく盛り上がってましたよ。
SN先生なんて「すごいなー!」って大声を出して拍手してて、2Fまで聞こえましたよ」
は「そうなんですか〜。大声援だとは思ってましたが、そんなにみなさん応援してくれてたんですね」
K「はなずきんさん、今回が初勝利だったんですって?もう、あれだけ盛り上がってたんですから、あの日のヒーローですよ!」
は「いや、そんな、一回戦勝っただけなのに(笑)」


いや、なんというか、恥ずかしいですけど…、私ごときにここまで言っていただけて嬉しかったです。
しかも当日別の用事があったのに、わざわざ私の試合を見に来てくれてたなんて!
本当にうちの会、いい方ばかりなんですよねえ…。しみじみそう思いました。


ここまで言われるんだから、謙遜しているだけで実は上手いんじゃ…って誤解されるといけないですが、本当になんというか、私はまだ全然できてないんですよ。ふだんがイマイチだから、試合で勝てたのがスゴイと思っていただけたのかと(笑)。
姿勢が悪いし、足もなかなか動かないし、竹刀の振りは遅いし、技なんて全然出せないし。他の方と比べると体力も足りない、体幹もできてないって感じです。
いつもただ、まっすぐ面を打ってるだけって感じなんですが…。
実力はともかく、気持ちだけは武士なので(笑)試合の時の気迫だけは、あるかもしれないですが。



稽古が始まった朝は涼しかったのに、昼頃は汗がだらだら出てきていましたが…けっこう長い子供稽古の時間が終わり、次は大人稽古です。
私が楽しみにしている、大人専属のN先生の「講義」を聞きつつ稽古します。
今日は左手のみの「片手素振り」をやって竹刀の振り方の「コツ」をつかむ練習でした。

竹刀を持つ時は、左手を下、右手を上にして握ります。右利きの人はつい右手に力が入ってしまうのですが、本当は左手をメインにして振らなければならないのです。

右手に力が入り過ぎてしまうと、竹刀を振りおろした時に竹刀が立ってしまい、面金(顔の前の金属の格子部分)に竹刀が当たってしまいます。
しかし、本当は相手の頭頂部に竹刀の先が当たらないと「面」として一本取ってもらえないので、手の使い方は重要なことなのです。

なので、今日は「左手の手首を効かせて竹刀を振り、右手は添えるだけ」という感じをつかむための「片手素振り」をやったのでした。



そして素振りの後、面をつけて、いつもなら面打ちなどの基本稽古をするのですが…
今度、段審査を受ける方がいるため、上級者は「審査稽古」形式での試合をして、初級者はそれを見学。
また、今日は大会後だったので、試合のやり方についての「復習」として、全員が試合稽古をして、それを先生が添削するような形の練習でした。

今度、段審査を受けるのは、現在五段の年配の男性のU先生です。
U先生相手に、三段以上の方が審査形式で試合をして、私たちは見学でしたが…
やっぱり、上級者の方々は上手くて、構えからして違います。

私は、上手い方を見ていると、本当に感心してしまうし、惚れ惚れしてしまいます。自分が稽古の相手をしている最中でも「うわっ、今のカッコイイっ」って思っちゃう事があるくらいです。大人だけでなく、子供相手でもそうなんですよ。
剣道の稽古をしていてワクワクドキドキするのだから、お得ですよね(笑)。



そして私も試合稽古をしました。
リバ剣の同年代の女性、KSさんが相手です。
学生時代に剣道をされていて、上のお子さんが稽古している時にも当会で一緒にやっていたそうですが、しばらくブランクがあり、ここ最近、下のお子さんを稽古に連れて来るようになって、ご自分も参加されるようになったのですが…
確か二段か三段をお持ちのはずで、やっぱり上手いですし、私にもよく「ここを直したほうがいい」って教えて下さいます。

KSさんは稽古で相手した時も上手いな〜と思っていましたが、試合をするのは初めてです。
試合になるとまた迫力が出て、ふだん以上に強そうな感じです!
私、こういう、試合の時に迫力のある方、大好きなんですよねえ。

今回は審査に近い形の試合稽古だったので、途中で技が入っても「一本」などは取らず、時間いっぱい(3分)続けて試合をして、終わってから先生が講評をしてくれます。

私はたぶん、一本も取れなかった気がします…
そして何本か、取られた気がします(笑)
うーん、イマイチ上手くできなかったな〜と思いつつ試合が終わりましたが…




しかし、試合後の先生の講評は、ほとんど私を誉めてくださる内容でした。
もちろん、私のレベルなりに良くできている、ということであって、他の方と比べたらまだ全然できてない部分のほうが多いと思いますが…。
でもそんな部分はあまり指摘せず、できている所をまず言ってくださるN先生は、本当に誉め上手だと思います。
今、書いていて思いましたが「できていないところから言う」誉め下手なうちの主人とは対照的ですね…(笑)。

「今の試合、とても良かったですね。
はなずきんさんも、KSさんも、とてもいいです。
お互い、打ち終わった後も”縁が切れる”ことがなく、緊張感のある試合で良かったと思います。」


剣道で”縁が切れる”というのは、お互いが離れていて打ち合える距離にいなかったり、近くにいてもきちんと構えていなくて、打とうという意思が感じられない状態のことを指します。
私もKSさんも試合に対してファイトのあるタイプなので、時間中、あまり休むことなく距離をつめて構えていたので、そこを評価していただけたのだと思います。

先生はさらにこう言いました。

「はなずきんさんは、”面”がいいですね。
まっすぐ打ちに行っていて、打った後も手がまっすぐ伸びているのがいいですよ。
そこはとてもいいところなので、これからもあなたの武器にしてください」

「ただ、左足の膝が曲がり過ぎていて、そのせいで一旦沈み込んでしまい、打つのが一瞬遅れてしまうので、それがもったいないです。左の足をもう少しまっすぐにして、重心を左足にかけて立つようにしてください」



N先生は、しっかり誉めた後に欠点を指摘してくれるので、おっしゃる事を素直に聞けます。
「私のレベルに合わせてほめてくれてるんだ」とわかっていても、やっぱり嬉しいです。
そういえば、前の警察の先生も「誉め下手」だったなあ…。(笑)

N先生は、初心者には優しく、上級者にはやや厳しいです。
上級者は「すでに上手くできている」わけですから、だからこそ「もっと良くなってほしいところ」を言うのでしょう。初心者は「まだまだこれから」だからこそ、良いところを見つけて、伸ばしてあげよう、としてくれているのだと思います。



その後、私はSZ先生につかまえられて?その部分についてさらにレクチャーをしていただきました。

「左足は、ふだんは”紙1枚分”かかとを浮かすように立つのが基本ですが、打ちこむ前はかかとをぐっと上げて、左足のつま先(指ではなくその下の部分)に重心をかけるんです。
そこでぐっと左足で地面を蹴って、右足を前に出すと同時に竹刀を前に出して、面を打つんです。

これができるようになれば、相面(あいめん、お互いが同時に面を打つこと)でも相手より早く打てるようになるので、もっと強くなれますよ。」

S先生に言われた通りその場で練習してみて、わかったようなわからないような…すぐには言われた通りにはできないなって感じでしたが、これからはその部分を意識して稽古しようと思いました。

今の剣友会は、先生もたくさんいらっしゃいますし、先生以外でもいろんな方が注意してくださるので(大人では、私が一番下手なのです(笑))、私のような初心者にはとても助かります。
人によって「流派」みたいなものがあって、先生によって微妙に言うことが違ったりして困ることもありますが、それはそれとして…多くの方に見ていただけるのは有難いことだと思いました。



今日、子供稽古の時間に面打ちの練習をした時に、大会前よりは打ち方が良くなった気がしました。それは、私が上手くなったというより、前より自信を持ってできるようになったからなのかもしれません。

「なんだかなあ、私、全然上手くならなくて、情けないなあ」って思いながら稽古していた、大会前。

「それでも私、試合に勝てたんだから、いい所もちょっとはあるんだよね!」って思えるようになったから、少しは「いい打ち」ができるようになったのかな…って思いました(笑)。



今日の稽古は、とても充実していました。
次の稽古も、楽しみです。



タグ:剣道
posted by はなずきん at 21:38 | Comment(9) | 親子で剣道2 剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月19日

母と子の剣道日誌(45)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その6)剣道を続けていて良かった、と思えた日

この話は↓ここから続いています…。

母と子の剣道日誌(41)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その1)全然上手くなってない?私の剣道。
母と子の剣道日誌(42)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その2)大会参加の女性剣士は2人だけ!?
母と子の剣道日誌(43)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その3)緊張の、大会当日の朝
母と子の剣道日誌(44)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その4)”試合は稽古のように”
母と子の剣道日誌(45)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その5)いざ、第2回戦


剣友会の飲み会は、夕方からスタートしました。
飲み放題だったので、最初は生ビールを頼みました。
いつも、稽古で汗をかいた後にはビールを飲みたくなりますが…
稽古の後に飲むとてきめんに太るので我慢しています。

でも今日は、我慢なんかしません!
一緒に戦った子供や大人、応援してくれたお母さん達、いつも指導してくれている先生方と…
乾杯をして、ジョッキにつがれた生ビールをぐぐっと飲み干します。
初勝利の充実感と、大会の緊張感から解放されたこと、そして志を同じく一緒に稽古している人たちと飲んでいるからなのか…本当にビールが美味しく感じます。

これぞ「勝利の美酒に酔う」ってやつでしょうか(笑)。
たかが一勝…ですが、私にとっては、すごく大きな「一勝」でした。



大会の後の飲み会に参加していたのは、大人21名、子供15名の大所帯です。
当会は子供も親も剣道をしている人がかなり多いのですが、大人のほうはお酒が入るにつれて、かなり盛り上がります!
子供のほうはきっと「酔っ払いってうるさいなー」って思ってるんでしょうね(笑)


前いた警察では、「剣道は礼儀を学ばせる習い事」って感じの親御さんが多く、剣道そのものには興味のないお母さんがほとんどで…
私は他の親御さんとコミュニケーションを取らなければいけない、と思っていたので飲み会は毎回参加していましたが…剣道の話などほぼ出なくて、学校の事とか当たり障りのない世間話とかばかりで、腹を割って話せるようなこともなく…私は参加していて楽しかった記憶はほぼありません。

今の剣友会のふだんの稽古の後は、大人は出稽古の方と稽古していたり、すぐ体育館を出なければいけなかったりとか、なかなか他の方とゆっくり話をする機会もないのですが…
それだけに、じっくり話せる飲み会の席は、こんな人だったんだ!という発見があって面白いです。
剣道の話もできるのがいいというのもありますが、剣道をしてないお母さん達も、先生も、いい方ばっかりで。
大学を出たばかりのお兄さん剣士に「この間稽古に連れてきてた女性は彼女なの!?」なんてお母さん達で突っ込んだりして(笑)
こうやって対等に話ができる大人との飲み会は、本当に楽しいんだな、と思いました。



飲み会の席で、N先生と剣友会の会長のところに行ってお酌をして…お礼を言いました。
N先生が教えてくれた通りにやろう、と思って試合に挑んだら勝てたこと。
N先生の稽古が楽しい、本当に役に立つと思っていることなど…。


今回、勝つことができたのは、N先生の指導があったからこそだと私は思っています。
もちろん、他のいろんな先生からも指導を受けた事もいろいろと役立っていますし、自分でも練習したりという事もありますが…
N先生は「大人が試合に挑む時にはどうするべきか」という戦法や、心構えをよく教えてくれました。
私は技そのものもあまりできていないですが、試合の時にどうやって攻めたらいいのか、が一番わかっていなかったので、N先生の教えがとても役立ったのです。

私はN先生の指導内容に納得して、尊敬していたので、この先生の言う通りにすれば今までの私の試合よりは良くなるだろう、と信じることができました。
だから、試合で私の持っていた力を出すことができたのだろう、と思います。

とはいえ、今思うと、やっぱり試合の時はあがっていたのでしょうね。
一本取った時も、そんなにきれいに打てたのかどうかわかりませんでしたし、他も自分が何をやったのやら、相手に何をされたのやら、あんまり覚えていません(笑)
経験も私より長い3段の方に、級も持っていない私が勝てたなんて、うそのようです。
まだ、自分の実力がついてるとは思えてなくて、やっぱり全然できていないよなあ、という気持ちはまだ残っているのですが…



N先生はこう言いました。

「私はね、今まで学生とか、体力のある人たちにずっと教えてきたんです。
でも、自分の体もだんだん動かなくなってきて、体力が必要な剣道はできなくなったんですよ。
だから、今度は大人の初心者に対して、その人たちが上達できるようなことを教えたい、と思っているんですよ。」

こんなに名も実力も指導力もある先生が、年取ってから剣道を始めた大人の初心者たちに教えに来てくれるのか?と私はちょっと疑問に思っていたのですが、そういう理由だったんですね…


「次の春の大会は、団体戦ですよね。
私は、大人女子チームの今年の春の大会の試合を見て、次はもっと行けると思ってたんですよ。
次は、勝ちに行きますよ。今度は、メダルを狙いましょう!


うーん、勝てる?私が?
今回も、そんなに強くはない相手だから勝てただけ、とは思っているのですが…
次にN剣友会の方と当たったら勝てるとは思えないのですが、自信あふれるN先生の言葉を聞いていたら、もしかしたら私でも勝てる機会もあるのかも?とも…。

剣道はただ動きが正確で早ければいいわけではなく、かけひきや「頭脳勝負」な部分もあるので、
戦略によっては、実力が上の人にも勝つことができないわけではない、ところはあります。

そして、団体戦は、3人のうち、ひとりが勝ちさえすれば、残りの2人は引き分けでも勝ちになりますので、チームに初心者が混じっていても、個人戦よりは上が狙えるという部分はあります。
大人の女子は参加団体もそんなに多くないので、実は2回戦に勝てれば銅メダルがもらえるのです。

とはいえ、2回戦の壁はそれなりに厚いですし、私が来年の春までにそんなにできるようになるのか、まだまだ信じられませんけれども。



あと、会長さんに
「私、ほめていただいても、全然、自分では上手くなっていると思えてなかったんです」
と言ったら
「はなずきんさんは、良くなってるって私が言ったでしょう。ね、間違ってなかったでしょう(笑)」
と言われました。


「はなずきんさんは今はまだ、面を打つ時に大きく振りかぶっているけれど、
上手くなってくれば、自然と”大きく打つつもりで、小さく打つ”事ができるようになるんです。
だから今は、小さくしようとそんなに意識しないで、大きくきれいに面を打つようにしたほうがいいです。
そうしていれば”大きな気持ちで、小さく打つ”、いい面が打てるようになってきますよ。


まだ私にはその言葉には実感がないけれど、剣道を何十年も続けている方からの言葉ですから…そうなのかな、と思いました。
ずっと「面は小さく打たなきゃ」と思っているわりにはできていなかったのですが、今の私の面がいい、と言っていただいたので…
しばらくの間は「大きくきれいに」打つつもりでやっていこう、と思いました。


飲み会は時間を過ぎてもかなり盛り上がっていましたが、翌日が月曜であり子供もいたので、9時過ぎに会はお開きになり、みんな帰っていきました。
私と次男は、同じ方向の、ママさん指導者のIさんとその息子(6年)と一緒のバスに乗って帰りました。


Iさんと話していて…私が「剣道って、ふだんからかなり痛いことが多いですよねえ。これに耐えられるようになっただけでもスゴイですよね」と言ったら…

Iさんが、剣道の指導者の講習会に行った時に、学生時代から続けてきている人たちに、「私は40代になってから剣道を始めた」と言ったら、「本当に!?こんな面倒で辛くて痛いことを、そんな年取ってから始めるなんて、信じられないわ〜」って言われたそうです(笑)

でも、私は、今の年になっているからこそ、厳しい稽古に耐えられるのかもしれません。
「今やらなかったら、この後からはできない」というような覚悟があるからでしょうか。

「年取ってから始めた私たちは、ずっと学生時代からやっている人たちには、なかなか勝てないよね。
でも、そういう人たちと比べてもしょうがないから、私達なりにがんばろうね」とIさん。
私よりはずっと運動神経が良さそうだとはいえ、遅剣で剣道を始めて三段まで取り、指導者にもなったIさんはスゴイなあ、と思い、そして本当にいい人なんだなと感じました。
帰りのバスの中でも充実した気分で、家に帰ることができました。



45歳で剣道を始める時に、私は「逃げない人になりたい」という決意をしました。
強い相手との試合でも逃げない、きつい稽古から逃げない、弱い自分から逃げない自分になりたいと。

でも、この2年間、何度も”自分のできなさ”にめげそうになりました。
そのたびに
「何を始めるのでも、遅すぎるという事はないはずだ」
「挑戦することが大事なんだ」
と自分をはげまして、なんとか稽古を続けていました。

「好きで、がんばっているのに、思うように全然できない」ことを2年も続けてきたのは、私の人生の中でこれが初めてかもしれません。
でも剣道が好きだから、稽古するのが楽しいから、かっこいい剣士になりたいから…
その想いでなんとか持ちこたえてきたのです。



今回初めて「稽古を続けてきた結果」が目に見える形で出たことで、今までの苦労が報われた気がしました。
試合に出る前に、あきらめなくて良かった。
そして、今の剣友会に入って良かったと、心の底から思いました。



実は、今回このブログを書く前は、私の最初の対戦相手の方は2段だと聞いていたのですが…
市の剣道連盟のHPを見ていたら、今年の6月に3段を取っていた方だということがわかり。

2段が相手でもスゴイ!と思っていましたが、3段だったの!?
ウソでしょう!?と、何度もHPの「3段合格者」の欄を見返しましたが、確かに私の対戦相手の方のようです。
ほんとに試合で勝てたのは、ラッキーだったんだ、と嬉し涙がまた出てきてしまいました。


一回勝ったからといって、またどんどん勝てるわけではないでしょうけれども、
最近は本当に「全然上手くなってない」という、全く自信がない状態でやっていたのですが…
これからは「私は三段の人に勝てたことがあるんだ」と、少し自信が持てそうです。


最近、稽古するだけで精一杯で、家では素振りをしていなかったのですが…
大会後、家の夕食でお祝いをしてもらった後、むしょうに素振りをやりたくなり、
家の前の道路で竹刀を振りました。なんだかひさしぶりです。

うん、確かに…、そういえば、前よりは、竹刀を振るのが早くなっているような気がします。
主人(剣道経験者)が見にきて「剣先を意識している振りになったんじゃない?」と言ってくれました。
まあ、あくまでも「前よりは」で、他の人と比べたら、まだ全然なんですけれども。

今の剣友会は、稽古の最初の素振りの回数が警察の時よりも多かったので、入会当初はすごくきつかったのですが、今は「きついけどなんとかなる」って感じになっています。
そのおかげか、二の腕はだいぶ太くなっていますから(笑)竹刀を振る力も、振り方も、前よりは余裕が出てきたのかもしれません。
こうして少しずつ「余裕」ができれば、またいつか、次のステップを登ることができるのでしょうか…?



市民大会の日は、私にとって、とても長い一日でした…。
きっと一生、忘れられない日になるでしょう。




次の稽古が待ち遠しい、と思ったのは、ひさしぶりです。



「はなずきんの一番長い日」
これにて、終幕です。


長々と話にお付き合いいただき、ありがとうございました!


posted by はなずきん at 00:00 | Comment(8) | 親子で剣道2 剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月18日

母と子の剣道日誌(44)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その5)いざ、第2回戦

母と子の剣道日誌(44)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その4)”試合は稽古のように”より続いています…。



一回戦に勝ち、次は二回戦です。
自分の試合の順番を、プログラムを見て確認して、また試合場に戻りましたが…
自分は赤と白のどっちだったか、見るのを忘れてました。


剣道の試合では、片方が赤、片方が白のたすきを背中のヒモにつけた状態で試合をします。
たすきは自分ではつけられないので、試合のちょっと前に係の人がつけに来てくれて、試合が終わると外してくれます。

主審側から見ると、右側が赤、左側が白と決まっていて、トーナメントの試合表では「上に書いてある選手が赤、下の選手が白」になります。
が、私は緊張していて、トーナメント表を見たのに、自分がどちらだったか見てこなかったのですが…、試合場にいた方のプログラムを見せてもらい、今回は赤であることを確認して、そちらの側に並びました。

後から考えてみると、そこにいた私の剣友会の人をつかまえて聞けばよかったんですが…
試合の後で、頭が働いていなかったんでしょうね(笑)



私の第二回戦の直前に、Iさんの2回戦がありました。
Iさんは三段で当会の女性では強いほうなので、今度も行けるかな…?と思っていたのですが…
残念ながら、2本取られて負けてしまいました。

Iさんの試合を見ながら自分の番を待っている間、異様に汗がだらだら出てきます。
さっきの試合が長かったとはいえ、たかが4分ぐらいだったのに…
次の試合に向けての緊張、というよりは、前の試合の緊張が解けてかえって汗が出ていたのかもしれません。


私の次の相手はどんな感じだろう…?
所属をプログラムで見たら「個人」とありましたが、垂(たれ、腰に巻いている防具)に学校名らしきものが書いてあったので、高校生か大学生のようです。
中学生は男子、女子のトーナメントがあるのですが、高校生以上の女子学生は参加者がかなり少ないので、社会人女性と同じ枠でくくられていました。


対戦相手は白袴、白道着の細身の女性でしたが、礼をした時に、かなり強そうだという事がわかりました。
なんていうか、余裕しゃくしゃく、という感じで、蹲踞して構えているだけで気迫があります。
それを見て、うわ、この人カッコイイなー、なんて思ってしまった私(笑)。

これは手ごわそうだ…と思いましたが、それでも一本くらいは取りたい。
気迫だけなら負けないぞ!という気持ちで、開始直後に声を出していきます!

…で、試合内容を書こうと思いましたが、あんまり覚えていないんですね…、
一回戦も、決まった瞬間以外のことは、何の技を出したのかとか、ほとんど覚えていません。
無我夢中だったのでしょうか。

ただ、始める前からちょっと右腕が痛くて、竹刀が持ちづらいな…と感じていました。
おそらく、さっきの試合で打たれたのでしょう。まあ、それがなくても、相手はかなり強かったですが。

声はとにかく出して、それなりに技を出していきましたが、なかなか入れさせてもらえません。
そうこうしている間に…確か小手と面で2本取られて、開始後2分くらいで負けて終わってしまいました。

残念ですが、ここまでです。
でも、とにかく下がることなく相手に向かっていけたので、それは良かったかなと。

が、試合の後は放心していて、対戦相手にお礼を言う事などすっかり忘れていました…
まだまだ余裕がありませんね〜。


後で聞いたら、やっぱり対戦相手は高校生だったようです。
どうりで、動きがきびきびしていたわけです(笑)
女子の三段以下の部で銅メダルをもらっていたのですが、ショートボブで白袴と白道着の似合う、美人剣士さんでした!
対戦している時は、面をつけているので全然顔も年齢もわからないのですよね。

私、自分が弱いと自覚しているからなのか、負けてもあまり「悔しい!」って感じがなくて…
むしろ相手が「上手い!」って思ってしまうほうです(笑)
敵ながらあっぱれ、というか…
勝ちたいという闘志はあるんですけれども。


試合の後、大人担当のN先生から
「2回戦は、はなずきんさんが、勝つこともできた相手でしたよ。
(と言われても、ええっ!?そんなバカな…って感じでしたが)
でも、きちんといいところを狙って打っていたので、良かったと思います。
いい試合でしたよ。」

と言っていただけて…ほっとしました。


2回戦は負けでも、とにかく、剣道を始めてから、初めて一勝したのが嬉しくてたまらなくて。
でも、なんだか勝ったことが夢のようで、試合が終わって面を外してから、しばらく放心していました…。

やっぱり公式試合は、稽古の時とは比べ物にならないくらい、精神力を使っているようです。
体のほうも、ふだんよりどこかに力が入ってしまっているのか、たった2試合しかしてないのに、かなり疲れました(笑)
試合が終わって、やっとその緊張から開放されました…。


自分の試合の後は、男性陣の試合が始まったので応援していました。
初心者パパさん…といってももう3年やっていて2段を取っている、けっこう上手いSZさんが初戦を勝ちまして。
二回戦で負けてはしまいましたが、後で聞いたらSZさんも今回が初勝利だったとのこと。
けっこう上手い方なのに、初勝利!?とびっくりしましたが、当市は成人男性のレベルが高いらしく、市の選抜チームが都の代表にもなるくらいなので…それじゃ無理もないかと思いましたが。


男性陣の試合がひと段落した頃にふと、おなかがすいていることに気づきました。
そういえば、試合前だったのでお弁当を半分残していたのでした。
残りのお弁当をこっそり食べつつ、一勝の余韻に浸っていた私でした…。


結局今回の大会では、当会は子供が3つ、大人が2つメダルを取ることができました。
もっと勝てたはずの大人男性があっさり負けてしまったパターンが多かったのが残念でしたが、剣友会全体としては喜ぶべき結果だったと思います。


以前、私と一緒に稽古していた、警察の子たちもいい成績を残していました。
三人兄弟の全員が剣道が強いご家族がいて(1、2年の部で優勝したRY君は末っ子です)、そのお母さんが「はなずきんさんの試合、見ますからね!」と言っていたので「恥ずかしいから、見なくていいですよ!!」と言っておいたのですが…

私が閉会式の後に「兄弟全員入賞(!)、おめでとうございます〜、スゴイですね!」と声をかけたら、
「はなずきんさんの試合、見ましたよ!勝ってましたね!
私、上から見てたんですが、はなずきんさんの剣友会の応援の人が、”はなずきんさんが勝ったよ!”ってすごく喜んで盛り上がってたんですよ!」
と言われました。

確かに、たくさんの方が盛大な拍手をしてくれてましたが…そんなに喜んでくれてたんだ。
自分は試合に集中、緊張していたので、誰が応援していたのかわかりませんでしたが…
まだ新米で下手な私だけに、大人たちも、自分の子供を見守るような気持ちで見てくれていたのかもしれないな、と思いました。


大会後の飲み会で、男性陣から「初勝利、良かったですね!」と言っていただけて…
いつも私や子供を見ていただいているSN先生からも「あの試合は良かったですよ。僕は嬉しくて泣いちゃいましたよ」と言われて。
私が初めて勝った、という事をこんなにみんなが喜んでくれるなんて、
ここの人はいい人ばかりだなあ、ここで稽古してきて本当に良かったなあと…しみじみと思いました。



閉会式が終わり、一回家に戻り、「もう具合よくなった」と言っている息子を連れて、バスで祝勝会(飲み会)の場所へと向かいました…


続きはこちらです。
母と子の剣道日誌(45)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その6)剣道を続けていて良かった、と思えた日
posted by はなずきん at 00:00 | Comment(4) | 親子で剣道2 剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月17日

母と子の剣道日誌(43)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その4)”試合は稽古のように”

この話は↓ここから続いています…。

母と子の剣道日誌(41)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その1)全然上手くなってない?私の剣道。

母と子の剣道日誌(42)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その2)大会参加の女性剣士は2人だけ!?

母と子の剣道日誌(43)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その3)緊張の、大会当日の朝



さて…
いよいよ私の試合です。

私は、相手がどういう方かの事前情報は全然入れていませんでした。
プログラムで対戦相手を確認したら、当市では抜きんでた実力を誇っている「N剣友会」の方ではなかったので、それだけはほっとしていましたが…
N剣友会は子供も大人も優勝常連で、都内でもトップレベルなのです。
ここの剣友会の方に当たったらほぼ負けるでしょ!みたいな強豪チームなのですよ。

私と相手の名前が呼ばれ、返事をして試合場に入ります。
この、試合を始める前の礼をする前に、相手が微妙にまごついている?感じがしました。
剣道の場合、この「礼」のあたりに手慣れているかどうかで、実力がどのくらいか、ほぼ想像がつきます。

そういう私も決して手慣れてはいませんが、初心者こそ、なめられないようここが肝心だ!と思っているので、礼の部分は剣道の実力よりも?しっかりやっているほうだと思います。
まあ、実力はないけどハッタリ効かせてるって感じでしょうか…
(強い人にはハッタリはすぐわかっちゃいそうな気はしますが…)

それに、礼がしっかりできている人は武士っぽくてカッコイイ!と思っているので、私は稽古の時もわりと力を入れて練習しています。これは、運動神経は関係ないですしね(笑)

礼の時にちょっと間が空いたのを見て、この人、そんなに手練れな人ではないのかな…?
と感じて、そこで少し余裕ができました。
でも、後で聞いたら、この方も遅剣の方ではありますが、当会のママさん指導者Iさんと同じころに始めて3段を持っている方なのだそうで…。それは、かえって聞いておかなくてよかったです(笑)


試合が始まる前に私は「今日は、稽古のつもりで面を打っていこう」と考えました。

剣道で良く言われる言葉…
「試合は稽古のように、稽古は試合のように」
つまりこれは、
稽古の時は、試合のように真剣にやりなさい、
試合の時は、稽古の時のように平常心でいつもやっている事をしなさい、
という意味なのだと思います。
難しい事ですけれども、できるだけこの言葉のようにしたいと思いました。


この間、N先生に習ったことを思い出して…
「面は右にそれてしまう事が多いから、むしろ左のほうを狙うつもりで打つ」
「相手の技の起こりを狙って、打たれる前に打つ。適当な無駄打ちはしない」

という事を意識しました。
そしてとにかく、声を出していきます!


何度か技を入れたり、入れられたりしながらお互い決まりませんでしたが…
試合開始後、1分くらい経った頃でしょうか。
(選手から見えるストップウォッチはないので、だいたいですが)

私が面を打って抜けて、後ろを振り返ったら、
「面あり!」
と審判が白い旗(私の側の旗)を、上げているのが見えました。


ええっ…!?
私の技が入ったの?




私は、始めて試合で一本を取ったのです…!


なんだか信じられません。
今までは「入ったかな?」と自分で思っていても、一本は取ってもらえない事ばかりでしたから。

それまで試合に集中していて、外野の声はほとんど耳に入っていませんでしたが、盛大な拍手が聞こえたのでそちらを見たら、応援に来ていたうちの剣友会の大人や子供たちが一杯いました。
大人女性以外は試合がない時間帯だったので、かなりたくさんの人が来ていたようです。

応援のみなさんも、私が一本取れるとはあまり思っていなかったのでしょう(笑)、それだけに「すごいな!」って感じで拍手をしているのが伝わってきます。
すごく嬉しくて「初めて一本取ったってだけでも、自慢できるかも!」って思いながら開始線に戻りました。



剣道の試合は、先に2本を取ったほうが勝ちですが、1本取っても時間切れ(大人は1試合3分間)になれば、1本取ったほうの勝ちですから、このまま1本守って逃げ切るという手もあります。
N先生は「一本取ったら、後はバカ正直に攻めていかなくてもいいんですよ。下手に攻めて取り返されるより、頭を使って勝てばいいんですよ」とよく言っていました。

でも、残りはたぶん2分間くらいあり、私にとってはかなり長い時間です。その間、自分から攻めずに守りきるのはちょっと難しいでしょう。だから、今回は守りには入らず攻めて行こうと思いました。
3分間の間にどちらも1本取らなかった場合や、1対1の本数だった場合は時間無制限の延長戦になり、どちらかが一本決めた時点で終わりになります。

ふと試合場の外に目をやると、N先生が試合場のすぐ横にいて、こちらを見ています。
N先生は、剣道連盟の用事があるので2Fにいますが、上から試合は見てますよ、と事前に言っていたのですが…。
ああ、ちゃんと私たちを見守ってくれてるんだ…と安心して、あらためて、恥ずかしくない試合をしないといけないな!と思いながら試合を続けました。



それからまた1分くらい経った頃でしょうか…
今度は、相手に小手を決められて、1本取られてしまいました。
一瞬「あ、もしかして負けちゃう?」と思いましたが…
でも、まだ1対1で、終わりではないですから、ここであきらめたくありません。
とにかく声を出して、攻めていきます。
とはいえ、今まで試合に勝ったことのない私ですから、また一本取られて負けて終わるのかもしれない、というあきらめも少しは胸にありましたが…。


そして、どちらも1本取らないまま、3分間が終わりました。
1対1なので、そのまま延長戦に入ります。
たった3分でも、ほとんど気を抜けない3分ですから、お互い気力も体力もかなり使っているのですが…
今こそ踏ん張りどころなんだ!と技を出していきました。

延長開始後、たぶん1分くらいした頃でしょうか。
面を打って抜けたら、審判が何か言っているのが聞こえました。
振り返ったら、審判の手の白旗が上がっています…!


えっ…!
ウソ!?

一本取れたの?
ということは、勝ったの!?私が?




半信半疑で開始線に戻ると、
審判が「勝負あり!」と私の側の白い旗を上げました。


最後の一本を取ってから勝負ありと告げられるまで、ほんの数十秒だったはずですが、その間にすごくいろんな事が頭の中をかけ巡っていました。


自分に旗を上げてもらうこと自体が、今までなかったことです。
まさか、勝てたなんて…1本を取った時以上に、なんだか信じられない思いです。

しかも、引き分けにされて、延長になってから一本取り返せたなんて…私がそんな事ができたんだ。
「取られてから取り返す」というのは、強い気持ちがないとなかなかできないよ、精神力があるほうが勝つんだよ、って私が子供に良く言っていることなんですが…
今まで勝てたことなんてないんだし、負けてもともと、とにかく攻めよう!という捨て身で行ったのが良かったのでしょうか。
よくやったじゃない、私、って思いました(笑)


なんだか、夢を見ているようです…。
開始線で竹刀を構えて呆然と立っていたら、応援のみんなの盛大な拍手が聞こえました。
あっ、最後の礼もカッコよくしなきゃ!と、気を取り直して…
しっかり蹲踞をして、できるだけ手慣れている感じで(笑)下がりました。


本当に勝ったんだ…、という嬉しい気持ちに浸りたいところですが、次は2回戦があります。
自分が2回戦に出るなんてちっとも思っていなかった私は、次にどこに行けばいいのかチェックしていなかったので、とりあえず自分の会の場所に戻ろうとしていました。
すると今の対戦相手の女性が「どうもありがとうございました」と丁寧にあいさつをしてきました。

「いえ、こちらこそ、ありがとうございました!」と言って別れたのですが、試合経験も少なく、次の試合に向けて余裕がなかった私は、対戦相手にお礼を言いに行くなんて考えもしませんでした。
まして、負けた側が勝った側に試合のお礼を言いに来てくれるなんて。

剣道で良くいう「勝って反省、負けて感謝」という言葉を、きちんと実践されている方なのだな、と感心して、自分もこれからはそうできるようになりたいな、と思いました。
いい勉強をさせていただきました。


さて…次は第2回戦です!

続きはこちら。
母と子の剣道日誌(45)はなずきんの一番長い日〜市民剣道大会にて(その5)いざ、第2回戦
posted by はなずきん at 00:41 | Comment(2) | 親子で剣道2 剣友会編(1級まで) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする