2015年05月15日

三線(さんしん)、はじめちゃいました

前回、娘が剣道をやめて新しい習い事をすることになったと書きましたが…。

最初は、剣道をやめる事は決めていましたが、次に何をするかは全く決めていませんでした。
まず、何をするか選ぶ以前に、我が家の事情があり、その中で選ばなければなりません。

1)親の負担が大きすぎないこと
スポーツ系などで、休日のたびに親が駆り出されるようなものは避けたい。

2)経済負担が多すぎないこと
剣道は比較的負担が安い部類でしたが、兄弟3人ともくもんに通っている事もあり、あまり月謝が高いようなものは経済的にちょっと無理です。
月5000-6000円くらいでなんとかしたいところです。

3)剣道と日程が重ならないこと
剣道は私も参加するので、日程が重なると送迎などでちょっと無理があります。


これを前提として…
娘には、あまり頭を使う系統のものは向いていないと思われるので、スポーツなど体を動かすものがいいかなと考えていました。
あと、娘は歌うこともわりと好きで、家にあるキーボードなども自主的に弾いたりしていたので、音楽関係も向いていなくはないのでは…とも思ってはいました。
でも、歌のほうは好きなわりには微妙に音痴なんですけれども(笑)。

が、音楽の習い事で一番メジャーなピアノは…私は実は小学生の頃はずっとやっていたのですが…ちょっと娘にやらせるには無理があると思いました。
まず月謝がけっこう高いこと(月7-8000円くらいが相場)、そして家で練習をしなければならないこと。ピアノは常に練習していないと指が動かない(ある程度の力がつかないと鍵盤が叩けない)ので、練習は必須ですが、飽きっぽい娘はそんなに練習するとは思えません。
そしてピアノが高いこと、家に置く場所がないこと。
ヤマハの音楽教室みたいなところはピアノ以外もできますが、月謝としては大差ありませんし。

他にもママ友に情報収集をしたりして、本人の希望も聞いて、スイミングにしようかな、体験にとりあえず行ってみようかな、とだいたい決めていた時のことです。


西表島に行ってから、沖縄料理が大好きになったうちの子達を連れて、自宅の最寄駅の近くの沖縄料理屋さんに家族で行ったのですが…

そこでたまたま三線(”さんしん”と読みます。沖縄の楽器で、三味線の原型となったものです)の話が出て、そのお店の本店で三線の教室をやっている、という事を聞いたのです。


娘は、西表島のすぐ近くにある由布島(遠浅で、歩いても渡れる場所です)に行った時に、観光用の水牛車に乗っていったのですが、そこで案内のおじい(沖縄では、おじいさんの事をおじいと呼びます)やにーさんが弾いてくれた三線が心に残っていたようなのです。
その時聞いたのが「安里屋ユンタ」という曲と、「島唄」でした。
娘は特に「島唄」が気に入っていたようです。


教室があるなら習いたい!と娘は言い出して…
結局、その後見学に行き、習い始めることになりました。
月謝も「子供は4000円でいいです」と言われ(大人は7000円)、曜日も剣道とは重なっていないし、他の習い事とはひと味違うところもいいなと思いました。
沖縄ならいざ知らず、東京の小学生で三線をやっている子なんて、数えるほどしかいないのでは…。

その教室に子供でも習っている子がいますよ、と聞いていたのですが、
実際にやっている子は小学校6年の女の子ひとりだけでした。
(他にも、お母さんについてきている未就学児は何人かいるのですが)
その子は三線を習っているお母さんについてきていて、小学校1年くらいから始めたそうです。
ですから子供とはいってももうベテランですよね。


そこの三線の教室は、大人主体で、子供専門に教えているわけではないので、しばらく私が付き添いで行かなければとついて行っていました。
が、私自身は、沖縄の音楽に興味はあったものの、三線をやる気は全然なかったのです。
娘が慣れてきたら、娘を送ってさっさと帰ってこようかと思っていました。

私は小学校の時にピアノは習っていたものの、他の楽器経験はほぼありません。
ピアノ演奏自体は好きで、習うのをやめてからも大学生くらいまでは自分で好きな曲を弾いたりはしていましたが、決して上手かったと言えるほどではないです。
あとは小学校の時の必修クラブで器楽合奏をやっていて、その時にフルートをちょこっとやった程度。

音楽演奏自体は私は好きだったので、学生時代は吹奏楽部や大学のオーケストラに入ろうとは思っていたのですが、私が望むような活動をしている団体がなかったので、結局入りませんでした。

ただ私の兄はピアノもある程度上手で、大学ではオーケストラに入っていました。オーディオも好きで音楽を良く聞いていました。兄弟で音楽の事を話したり、合奏したりすることもあったので、音楽を聞いたり演奏会を聞きに行ったりと、触れる機会は多かったです。


大人になってから、主人がギターをやろうと買ってきたことがあったので、私もちょっといじってみたのですが、難しくてすぐ挫折しました。あ、もちろん主人も挫折したんですけど(笑)。
だから、自分で弦楽器をやろうなんて気は全然なかったのです。


ところが、三線の教室の先生、なぜか娘と一緒に私にまで三線を持たせて、教えてくれまして…
これは私に家で教えろということ?

最初は「無理無理」って思っていたのですが、三線って案外とっかかりは簡単なんです。
和音は基本的にないし、音階の幅もそんなに広くありません。
そして、リズムも基本的には「一拍一音」なので、簡単な曲であれば同じリズムで弾くだけです。
ですからただ「楽譜を読んで音を出す」だけなら、何回か練習すればできるようになります。
実際、私も何回かの練習で、なんとか楽譜を見て音を出せるようにはなりましたし、娘もそうでした。

ただ、楽譜は三線独特の「工工四」(くんくんしー)というもので、音はすべて漢字で書かれていますので、まずそれは覚えなければなりません。
でも、ギターのコードを覚えるのに比べれば、覚えるべき知識の量は圧倒的に少ないです。

もちろん、上手く弾くには弾き方にもコツがありますので、人様に聞かせようと思ったらある程度の鍛練は必要になりますが…。


娘は最初、家で練習するために三線を借りてきていたのですが、とっかかりやすかったのに気を良くして、私もついつい家で練習してしまいました。
私の方が半月くらい後に始めたのですが、少し弾けるようになったら楽しくて一生懸命練習したので、始めて2週間くらいで娘より私の方が上手くなってしまいました。
っていうか、娘が全然上達していないのですけど(笑)。

娘は学校の音楽以外には音楽を習った事がないので、音のチューニング(調弦=ちんだみ)もできないので、結局私がそのあたりのことをやってあげています。
自分でやらせて覚えさせようかとも思いましたが、三線の糸を巻いて止めている棒(”からくい”と言います)を固定するのが、子供の力では難しいのです。
音がずれているというのは娘にもわかるようなのですが。



最初は、教室で最初にひかされる「安里屋ユンタ」をひたすら練習していただけなのですが、だいたい楽譜が読めるようになって、指が動くようになったら欲が出てきまして…

主人がよく聞いていた、「BEGIN」(バンド)の島唄系の曲を弾いてみたくなって、BEGINの三線用の楽譜を買って練習したり。
さらに、やはり前に主人が買った沖縄系のポップスの「パーシャクラブ」の歌も弾いてみたくなり、こちらはネットで楽譜を探して弾いてみたり。

現在は練習を始めてから1か月くらいですが、最初の頃には「こんなの難しくて弾けない」と思っていた、中級者向けの曲にもチャレンジできるくらいにはなっています。


そうこうしているうちに、沖縄ポップス自体がけっこう好きになってきました。
主人は、沖縄料理屋さんや、わしたショップ(沖縄の物産店)で流れていた沖縄ポップスが気に入って買ったCDがあったのですが…
私はいくつか気に入った曲はあったものの、今まではそんなに聞きこんでいたわけではありませんでしたが、三線を始めてから沖縄音階?の曲にがぜん興味が出てきました。
今では主人よりも私のほうが沖縄系音楽に傾倒しています(笑)。


沖縄ポップス、って面白い音楽分野ですよね。
音階は民謡ベースなのに現代音楽で、しかもそれを作っているバンドはかなりの数があるんです。
全国進出しているバンドはまだ少ないのですが、沖縄県内では相当数のプロがいるようです。
日本の中で、こんな風に民謡と現代音楽が融合している地方は他にないでしょう。

沖縄は、今でも郷土芸能や音楽、踊りが生活の中に根付いています。お祝いと言えばみんなで踊り、楽器を弾き…というのが決して珍しくないのです。
そういうベースがあってこその、沖縄ポップスなのでしょう。

ちなみに、西表島のお隣の石垣島はとても音楽が盛んで、民謡はもちろんの事、石垣島出身のアーティストはかなり多いです。
「涙そうそう」で有名な夏川りみさんも、石垣島出身ですし、BIGINの二人もです。
あと前述の、パーシャクラブのボーカルの方も石垣島出身です。

このあたりは高校がひとつしかないため、ほぼ同じ高校の出身のようです。ってことは、私も三線を始めてから知ったのですけれども。
石垣島は西表島のお隣にあるものの、ほぼジャングルの西表島とは違って、わりと「都会」の島なので、今まで全くノーマークで全然詳しくなかったんですよね…。


沖縄の民謡は日本の民謡とはちょっと音階が違う独特のメロディーラインがあるのですが、中国の音楽に似ていると思います。
沖縄のポップスはそれを継承していて、楽器も沖縄独特のものを入れる事が多いです。
今まではそれを「あまりなじみがない音楽」と受け取っていた私ですが、今ではその音階や楽器の音がとても好きになりました。
知らないはずなのに懐かしい気がするんですよね。
しっとりバラード系の曲、明るいお囃子系、お祭り系の勇ましい曲などいろいろなタイプの曲があるのも魅力的です。


BIGINは全国区の知名度があるのでご存じの方も多いと思いますが、私が最近気に入ってよく聞いている「パーシャクラブ」は全国的にはあまり知られていないかと思います。

が、沖縄のビール「オリオンビール」や「JTA」(日本トランスオーシャン航空、沖縄のほうに航路を持っている航空会社)のCMソングなども作っているし、ボーカルの方はCMに出たりラジオ番組を持っていたりと、沖縄県内での知名度は高いと思います。

このバンドの曲は、ほぼ昔の沖縄弁(島くとぅば)で作詞されています。
沖縄の人でも、大半の人は昔の言葉を聞いてもほとんど意味はわからないらしいのですが…。

ボーカルの新良幸人(あら ゆきと)さんは、民謡の先生の家に生まれ、小さい頃から民謡を叩き込まれ、高校在学中の17歳の時に最年少で八重山古典コンクール最高賞を受賞しています。
もともとは民謡の人だけに、声量も声質もかなりのものです。

その「沖縄ポップス界きっての二枚目声」で、島くとぅばで歌われる歌…
最初は異国の歌のようで、何を言っているのかさっぱりわかりませんでしたが、自分で歌いたくなって意味を調べたり、聞きなれるうちにだんだんわかるようになってきました。
今では英語の歌を聞いているような感じですかね?
なんとなく意味が取れて、でも日本語と違う響きでカッコイイ!のです。

そして標準語で歌うとこっぱずかしいような(笑)ロマンティックな歌詞も多いのですが、島くとぅばなのですんなりと聞けます。

#この文を書いてから、ご本人が
「実際には僕の中にドラマがあって、それを歌で表現しようとする時に、標準語を使って表現しようとすると恥ずかしい時もあるんですよね。それが自分のシマの言葉だと自然に言える場合があるんです。」とインタビューで答えていたのを知りました…。
やっぱり、そういう想いもあったのですね。


先日、代々木公園で行われた「沖縄まつり」のライブ(野外ステージ)に新良さんも参加していて…
夜だというのに、子供を連れて聞きに行ってきました。
子供は沖縄料理のほうが目当てで来たのですが、ライブも楽しく聞いていたようです。


「生」の新良さんの声は感動ものでした。
そして、この方は歌いながら三線も弾くのですが、これがまた超絶上手いうえに、まるでエレキギターを弾いているかのごとくの自由さです。
もう、めちゃくちゃカッコイイのですよ。絶対真似できないけど、真似したい(笑)。
ライブに行って以来、ますます新良幸人さんの声と音楽が好きになってしまいました。

新良さんは主に沖縄で活動していて、東京のほうにはなかなか出てきてくれません。
ライブに行きたい!と思っているのですが、今のところ予定がないようです。
沖縄にこだわって活動しているのも、沖縄人(うちなんちゅ)らしくていいな、とは思うのですが…私が沖縄に行くのはちょっと難しいんですよね〜。


…おっと、沖縄ポップスのほうに力が入り過ぎて、娘のことを書いてませんでしたね(笑)。

娘はというと、熱心に練習していたのは最初のうちだけで…今は家では全然いじりません。
教室に行っても、周りがほぼ大人だし、先生も他の方を見ている時間が多いこともあり、娘はあんまり熱心に練習していないのです。途中で眠くなったりしてるし…(汗)

娘は、なんでもスタートダッシュだけで、飽きるのが早いのですが…今回もそんな感じです。
最初のうちはやる気があったので、三線も借りるのはやめて自分で購入したのですが(子供用ではなく大人の使う普通の三線で、3万円くらいしました)、結局家で使っているのはほぼ私です。

先日の教室では「人の演奏を聞いている」時間がちょっと長くて、途中でゴロゴロしたり居眠りしたりと、あまりにだらけていたので「こんな状態なら、もうやめるよ」と言ったら「いや、まだやりたい」というのでとりあえず続けさせますが…。いつまで通うことやら。

それに私が弾くだけなら、正直、独学でもなんとかなるというか…
私は民謡を極めたいのではないので、正式に習いたいというわけではないのです。
今の教室も民謡だけではなく、沖縄ポップスもいくつか練習曲に入ってはいるのですが、やはり古典的な民謡が主体ではあるので…私がやりたい方向性とはちょっと違う感じですね。

でも、私、あくまでも娘の付き添いのはずなのに、しっかり他の方と一緒に三線を演奏して歌って参加しているのです。教室でも娘より私のほうが真面目にやっています。
三線の音は案外響くので、夜練習するために音が小さくなる「うま」(弦の下につける台)を購入しましたし、調弦用の笛も買いました。

しかし月謝は娘の分しか払っていないですし、私は正式に習うようなつもりはないし、どういう立場なんだろう、このままでいいのかな、とちょっと悩んでいる今日この頃…。
私に教えてくれてる先生もいったいどういうつもりなんでしょうね〜(あまり深く考えてないのかもしれませんが…)


でも、剣道も、三線も、今やっていて本当に楽しいです。
文武両道、いや芸武両道?で行きたいですね!
posted by はなずきん at 22:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 近況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする