2013年10月03日

母と子の剣道日誌(27)稽古が楽しい、と思えた日

先日、私にとっては3回目になる稽古に行ってきました。

正直なところ、行くまではちょっと気が重かったのです。
前回からずいぶん練習したのですが、一番苦手な「早素振り」はほとんどできていません。やってもやってもコツがわからないというか…、前よりは微妙にマシになった、という程度です。
こんな状態で出ていったら、また怒られてばっかりなんじゃないだろうか。


道場の、よそのお子さんのお母さんが「子供が、先生に怒られてばっかりだから行きたくないと言っているんですよ」と言っていたことがありました。
確かに、本人には申し訳ないんですが、その子は周囲の子に比べると、先生に怒られる頻度が高いのです。
私も稽古に行く前は「なんだか今はその子の気持ちがわかるかも…」と思っていました。


あれ?前のブログに私、先生に怒られるのはけっこう好きって書いてましたよね?(笑)
そうなんです、そうだったはずなのですが…。
自分の子供が怒られるのを見ていても嫌だと思ったことはほとんどなく、むしろ「怒ってもらえてありがたい」って思ってたくらいですし、自分も多少注意されるくらいでは大丈夫だろうと思ってました。

でも、前々回は自分が「思ったより全然できてない」ことにがっかりして。
前回もほとんど怒られることばかりで。
技術はともかく、基本コースの誰にも負けないくらい必死にがんばってるのに、そこは認めてもらえてるのだろうか、という気持ちがあって、なんだか自信のない状態でした。


今まで見学に行っていた時は「楽しい」だけでした。稽古を見るのが楽しくて仕方なくて、行くのが嫌だなんて思ったことはありません。
今回も嫌なわけではなかったですが…なんだか気が重かった、んですよね。

「もしかして、見学のままのほうがよかったのかな」
なんて言葉が頭をかすめて…

でも、あのまま見学してたら毎回、やりたくてしょうがなくてうずうずしてたはずで。
先生も、私が稽古できるためにいろいろ尽力してくれたのだ。
今の状態は本当に恵まれているんだ、がんばらなきゃいけない。


そんな、なんだかふっ切れない気持ちのまま、子供を連れて道場に向かいました。
でも、なんでだか、道場に行ったらでっかい声を出すぞ!と思っていました。
家で練習している時は、大きい声が出せないですからね。
せっかく前よりしっかり声が出るようになったので(素振りの効果で、腹筋がついたようです)声を出したくてしょうがないのですが、さすがに自宅では…。(笑)


道場に入る時、いつも入り口で「お願いします!」と大きい声であいさつをすることになっています。
今までは子供は言っていましたが、私は言っていませんでした。他の見学のお母さんもそこでは挨拶はしません。
が、私も稽古に入れてもらうようになった時から、同じように挨拶することにしました。

入口のところで立ち止まり、子供と一緒に「せーの」と小さい声でかけ声をかけてから(3人バラバラに言うよりいいと思って)「お願いします!!」とできるだけ大きい声で言って、気合を入れてから道場に入りました。


この日の稽古は子供の防具付けから始まり(まだみんな慣れていないのですごく時間がかかりました)、その後前進後退素振り30本を2回、面の打ち方3挙動、など最初はまあまあ軽いところから来たのですが…
ちなみに私は、まだ防具をつけていません。もう少し慣れてきてからですかね。


この時の稽古中はとにかく、動作をやりきる、声をしっかり出すことに集中することにしました。
ここで弱気になってはいけない。一週間ずっと一生懸命稽古したのだから、少なくとも前よりはましになってるはずだから、と。
前に何度も注意された「首を動かさない」ということは前よりはできていた気がします。ふだんの生活からして背筋を伸ばすようにしていましたから。
とにかく、視線を前(対戦相手がいるはずの場所)に固定して動かさないように気を付けました。


そして素振りの時のかけ声、先生への返事はできるだけでかい声を出しました。
なんだか、そうしていると気分が引きしまる気がしたからです。
先生はいつも「声を出せ、出さないから上手くできないんだぞ」と言いますし。


そしてやっぱり来ましたよ、「早素振り30本」のあとに「早素振り50本」。
私も案の定、全然できていませんでした。でも、やり終わった後に前ほど苦しくありません。竹刀は振れていませんでしたが(でも前よりは多少マシな気が)、足のほうは大丈夫なようです。

子供たちはふだんは早素振り50回くらいはできるのですが、みんな防具をつけたばかりで思うように動けなかったらしく、私以外の子もほとんどできていませんでした。
きちんとできていたひとりを除いて先生に怒られて、防具コースの子が見本を見せてくれました。
私の憧れ?のM美ちゃんが美しい早素振りを披露してくれます。M美ちゃんは、何でもうまいのですが、特に早素振りの動作の正確さ、きれいさは抜群です。動作にぶれが全くありません。
先生が「世界一早素振りがうまいM美先生」っていうのもわかります。


どうしてあんなに軽々と竹刀が振れているんだろう?私と何が違うんだろう?
いくら見ても、どうしても違いがわかりません。でも、このまま私がひたすら練習しているだけで、あんなふうにできるようになるとは思えないのです。
私の早素振りはきっと何かが間違っているのだろうと思いました。



そしてさらに「早素振り50本」。30本くらいやったところで先生に「おかあさん、きついでしょう、ちょっと他を見ていてください」と私だけストップをかけられました。
いや、きちんとできてはいませんでしたが、そこまできつかったわけじゃないんですが…
でも「見ていてください」と言われたので、他の子の早素振りを観察していました。

そうそう、先生は私のことは稽古中は「おかあさん」って呼びます。「名字」+「さん」で呼ぶこともあるのですが…。
他の子供は全員、名前を呼び捨てされているのですが(名字だと、兄弟が多いので誰だかわからないので名前なのでしょう)、私はいったいなんて呼ばれるんだろう?と思っていたのですが。
まあ、稽古をしている「おかあさん」は私しかいませんので、それでいいのかな。(笑)


そして最後に「早素振り100本」。
そう聞いた子供たちが、声こそ出しませんでしたが「えっ、そんなにやるの」と思ったのがわかります。

「できないと思ったらできないぞ、気持ちで負けるな!」と先生が言います。

よーし、気持ちだけは負けるもんか。
竹刀はきちんと振れないかもしれないけど、足は止めないで、声だけは出そう、と思いました。

70本を過ぎたあたりから足の動きもかなり怪しくなってきます。
でも、声だけは出しました。

最後のほうはぐだぐだな動きでしたが(汗)、なんとか100を数えて終わりました。
きちんとはできなかったけど、いちおうやりきった、なんとかがんばれた。
後から背中が痛くなりましたが(笑)でも、前回ほどじゃなかったのです。


そこでこの日の稽古は終わりでした。
きつかったけど、これで終わりじゃなくて、もうちょっと稽古したいな、と思いました。


最後の、「先生に礼」の時に、今日は稽古が充実していた気がしたので、大きい声で「ありがとうございました!」と言ったら、先生が「今、一番声が大きかったのはおかあさんだぞ!子供たち、声が小さいからやり直し!」と言いました。

ありゃりゃ、他の子に悪いことしたかな?と思いましたが、でも声だけでも先生にほめてもらえたのが、この時すごく嬉しかったのです。
もう一回、他の子と一緒に、さっきより大きい声で「ありがとうございました!」と言いました(笑)。

その後、みんなが集合した時、先生からみんなに「防具付けが遅すぎる、きちんと家で練習しろ」と注意をされました。
うーん、確かにうちの二人とも練習したわりには遅かったのです…、まあ、私も時間がなくて、2回くらいしか練習させられなかったのですが。
これからは毎日家で素振りする時に防具をつけてやらせようと思いました。



最後の挨拶が終わった後、先生をつかまえて質問をしました。
「私、早素振りをもうちょっとどうにかしたいんですが、どうやって練習すればいいですか?」と。
「うーん、早素振りより、まず素振りのほうからですね、直すのは」
そう言って、先生は私に練習のやり方を教えてくれました。


指摘されたのは、私の手の動かし方が違っていると。
私は右手と左手と竹刀を同時に振り上げてしまっているのですが、先生は「左手を固定して、右手で竹刀を振りあげて、剣先を立ててから左手を上げるようにしなさい」と教えてくれました。
その場で言われた通りやってみたのですが、確かにこのほうが軽く竹刀を振り上げることができます。
そうか、そこが違ってたのか!

それから早素振りの練習は、最初は竹刀の振り幅を小さくして、(やはり左手は固定して、右手で振るようにするのです)足のリズムは普通の早素振りのリズムでやるようにしなさいと。
それが楽にできるようになったら、どんどん振り幅を大きくしていけばいい、ということでした。
なるほど、これなら私にもできそうな気がします。
今までずっと「どうすれば早素振りができるようになるんだろう」と悩んでいた事に道筋が開けたようで、思い切って聞いてよかった、と思いました。


「教えていただき、ありがとうございました!」と言ったら、先生は(やる気があるんだな、よし!)みたいな顔をして笑っていました。
よかった、やる気だけは認めてもらえてるのかな、って気がしました。
帰る時にはもう来る前の「気が進まない」気持ちはもう、すっかりどこかに行ってしまっていました。


次男もなぜだか、終わってから「今日の稽古は、楽しかったなあ」と言っていました。
次男は特にほめられた、というわけでもないし、早素振りは「たぶん100回できてなかった」と言っていましたが…でも「やりきったな、がんばったな」って思ったのかもしれません。

そういえば次男は、家での練習の時、走るのがだんだん早くなってきたんです。
最初のうちは少し走るだけでぜいぜい言ってたのに…。今は私のゆっくりペースに最後まで離れずついてこれています。
自分の体力が上がったことで、ちょっとずつ自信が出てきたのかもしれません。


稽古の後、道着を脱いだら汗を吸ってものすごく重くなっていましたが、終わるまでは「暑い」と思いませんでした。
主人も「なんでか、剣道の時は汗をかいても暑くないんだ」って言ってましたが…なるほどなあと思いました。
背中も痛いのですが「筋肉、使ったなあ」という気分で、痛いのも気持ちいいのです。
まあ本当は、痛くならないくらい、楽に振れなければいけないんでしょうけど(笑)。

やっぱり見学のままじゃなくて、一緒にやることにしてよかった。

あの中で一緒に稽古できるのは、楽しいことなんだ。
よし、家で先生に言われた通り、一杯稽古しよう!
次回までに、もう少しうまくなろう。

そう思いながら、帰途についた私と子供たちでした。

posted by はなずきん at 17:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 親子で剣道1警察編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする